2009.06.05
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

寄り添うこと、理解すること・・・

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長 安居 長敏

学校で、先生に反抗してばかりの子どもがいる。
 ・・・家に帰ると、何かにつけて親からきつく言われているらしい。

学校で、友だちをいじめてばかりの子どもがいる。
 ・・・家に帰ると、お兄ちゃんから一方的に責められているらしい。

学校で、何でも先生がしてくれるのをずっと待っている子どもがいる。
 ・・・家に帰ると、何から何までお母さんが面倒を見てくれるらしい。

学校で、いつも自分が一番でなきゃ気が済まない子どもがいる。
 ・・・家に帰ると、兄弟の誰よりも先に自分のことをしてもらえるらしい。

学校で、いつもまわりからどう見られているかを気にする子どもがいる。
 ・・・家に帰ると、近所の評判ばかりを気にしているお母さんがいるらしい。

学校で、困っている友だちにいつも優しく接してくれる子どもがいる。
 ・・・家に帰ると、寝たきりのおばあちゃんの世話をすすんでやっているらしい。


学校で・・・・・・
家に帰ると・・・・・・


学校で目にする子どもたちの姿を表面的に捉えるだけでは、なぜそうなのか、どうしてそんなことをするのか、わからないことだらけ。

でも、ちょっと深く踏み込んで、家での様子、親や兄弟との関わりを聞くと、雲が晴れたように見えてくるものがある。

「なんだ・・・、そういうことだったのか」
「そりゃ、あんなふうになるのも当然やわ」

気持ちは行動の端々に顔を出す。
注意深く観察しなくても、子どもたちの方からサインを出してくる。
ちょっと接するだけで、「あれっ、何か変かも?」と思う。

でも、その原因を学校の中だけで探すのは難しい。
というより、学校の中だけで探さないほうがいい。

「学校で起こったことやん。原因は学校にあるに決まってる」
「学校で解決しなくてどうするの?」

確かにそういうこともあるだろう。

でも、学校でのいろいろな出来事の多くは、
その背景に「家」の存在がある。

家でどんな過ごし方をしているか、どんな親子関係なのか。
兄弟は? おじいちゃん、おばあちゃんは?

なかなか踏み込めないかもしれない。踏み込んだら最後、とことん付き合うハメになってしまうかもしれない。もしかしたら、自分までボロボロになってしまうかもしれない。

でも、子どもたちが学校で見せた姿に、おかしさや疑問を感じるのなら、そこまでいかないとわからないことがたくさんある。


子どもに寄り添うためには、
その子の生活に思いを馳せなければいけない。

子どもを理解するためには、
その子を取り巻く環境を知らなければならない。


学校で子どもを育てるには、
家で子どもを育てている親に学ばなければならない。

いいことも、悪いことも・・・

安居 長敏(やすい ながとし)

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長
私立高校で20年間教員を務めた後、コミュニティFMを2局設立、同時にパソコンサポート事業を起業。再び学校現場に戻り、21世紀型教育のモデルとなる実践をダイナミックに推進中。

同じテーマの執筆者
  • 樋口 万太郎

    京都教育大学付属桃山小学校

  • 大谷 雅昭

    群馬県藤岡市立鬼石小学校 教諭

  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop