2009.05.21
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ネット社会とオートキャンプ場

栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭 鷺嶋 優一

 先日ゴールデンウイークの休みを利用し、家族4人で茨城県の涸沼(ひぬま)へオートキャンプに行って来ました。北関東自動車道(宇都宮上三川IC~)は高速道路料金における休日値下げの影響はほとんどなく、快適なドライブも楽しみながら行って来る事ができました。
 我が家はオートキャンプが趣味。始めてから、かれこれ10年になります。いつの頃からか、県内のキャンプ場では物足りなくなり(栃木県内には素敵なキャンプ場が数多くあります。距離的な満足感という意味なので念のため)全都道府県でキャンプをしようという目標を立てています。今のところ今回のキャンプで19都道府県を数えました。
 さて今回のキャンプ。「こんにちは。」「やあ、どうも。」などと両隣に先着していたキャンパーさんたちとのあいさつを交わしながら、いつもの手順でテントの設営。子供達(中2と小6)もだいぶ戦力になってきたせいか、1時間かからずに設営が終了しました。
 一息ついた後、場内を散策。私達と同じような核家族、三世代の大家族、複数家族のグループ、カップルなどなど。キャッチボールをしたり、談笑したり、料理をしたり、まったりした時間の中で、それぞれに楽しんでいる風景はとても癒されます。みなさんの幸せそうな表情を見ながら「キャンプって本当に楽しいよなー。」と思いました。
 今回キャンプした涸沼で有名なのは「しじみ」です。近くのスーパーで買ったシジミを入れた味噌汁はチョー美味!汁をすすりながらきっとこの辺は大昔の貝塚が多いのだろうなーなどと思っていると、一つ一つのテントが何となく竪穴式住居のように見えてきました。
  
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 少し飛躍した考えかもしれませんが、オートキャンプ場は、ネット社会とは正反対の場であるような気がしませんか?キャンプをしているみなさんとは特に深い会話をするわけではありません。でも、お互いがキャンプ場といういわば「サイト内」にいるため生の情報があふれています。ネットでは伝わらない言葉以外の表情・態度・雰囲気などです。自然の中で人間として最低限必要な衣食住を楽しむということも原始的で、現代社会とは対極に位置している。そして時にはお隣さんと仲良くなったり、見知らぬ子供同士がいっしょに遊んだりという思わぬ出会いもあります。
 先程「テントが竪穴式住居に見えてきた」と書きましたが、きっと我々の遺伝子の中に縄文時代の記憶がしっかりと残っている様な気がします。

 今後ますますネット社会は進展していくでしょう。そのこととバランスをとるようにオートキャンプ場での生活を楽しむ人々も、増えていくような気がします。

 さて、次はどこの県でキャンプをしようかな。ネットで検索しようっと!
 
sagisima.jpg

鷺嶋 優一(さぎしま ゆういち)

栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭
この春、勤務校が変わりました。異動したての新鮮な気持ちをダイレクトにつづりたいと思います。そして「ICTと幸せ」についても小学校教育の視点から考えます。

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