2016.09.06
立場が人を育てる
今回は体育祭のブロックを中心となって動かす3学年の担任と、それに伴って教員側の責任者として動く立場から書きたいと思います。
福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任 石丸 貴史
この原稿を書いている段階で、体育祭実施予定日を前日に控えつつも、台風の影響による雨天も考えられ、様々な場合を想定しなければいけない難しい状況です。
体育祭については、以前2015年9月10日の「体育祭もキャリア教育」でも書きましたが、今回は体育祭のブロックを中心となって動かす3学年の担任と、それに伴って教員側の責任者として動く立場から書きたいと思います。
体育祭については、以前2015年9月10日の「体育祭もキャリア教育」でも書きましたが、今回は体育祭のブロックを中心となって動かす3学年の担任と、それに伴って教員側の責任者として動く立場から書きたいと思います。
体育祭のブロックは、ブロック長や応援団長等の様々な長がおり応援団メンバーなどを含めるととても多くの生徒が大小様々な立場でリーダー経験を積むことができます。体育祭練習が始まった頃は人前に立って話をすることもままならず、すぐに教員に助けを求めていた生徒達も、体育祭が近づき準備が本格化し繰り返し人前に立つ経験を積んでいくうちに、ぐんぐん成長していきます。それに伴って、「体育祭のあの分はこの様にしたい。」というヴィジョンも育っていきます。
立場が人を育てていくのです。
通常の授業とは異なる部分で、日頃は直接担当していない生徒も含めて、生徒の短期間での大きな成長を感じられるのはこの仕事の大きな喜びです。教壇に立ち教科の授業をしているときとは異なる大変さは確かにありますが、違った達成感が得られます。まさに主体性が育ちながら、多様性を認め、協調性を身に付けていくのです。同時に、思考力を働かせ、判断力を鍛え、表現力を磨いていきます。昨今の教育に関わるキーワードが全て含まれているといっても過言ではないと思います。
立場が人を育てていくのです。
通常の授業とは異なる部分で、日頃は直接担当していない生徒も含めて、生徒の短期間での大きな成長を感じられるのはこの仕事の大きな喜びです。教壇に立ち教科の授業をしているときとは異なる大変さは確かにありますが、違った達成感が得られます。まさに主体性が育ちながら、多様性を認め、協調性を身に付けていくのです。同時に、思考力を働かせ、判断力を鍛え、表現力を磨いていきます。昨今の教育に関わるキーワードが全て含まれているといっても過言ではないと思います。
最近の本校の体育祭のキーワードは「生徒中心」です。熱中症対策などの安全管理はもちろん教員の仕事としてありますが、準備段階からどれだけ生徒が考えて動いていくかがポイントです。同時に今年度は教員側のブロック責任者も、これまでその仕事を全く経験したことがない若手や本校赴任暦の浅い教員で運営されました。もちろんそれぞれの責任者には経験のある教員がサポートとしてついてアドバイスを送りながら行います。私も副ブロック責任者として、全面的にサポートしました。
最初は、しぶしぶやっていた感のある教員もやはり立場が人を育てるものです。生徒が成長していくのと共に、様々なヴィジョンが溢れ出て具体的な策が生まれてきます。同僚とはいえその様な教員を見ていると、より積極的にサポートしたくなります。直前の終日体育祭期間に様々な業務がやや滞ることもありますが、それを補うだけの元気をもらえます。
最初は、しぶしぶやっていた感のある教員もやはり立場が人を育てるものです。生徒が成長していくのと共に、様々なヴィジョンが溢れ出て具体的な策が生まれてきます。同僚とはいえその様な教員を見ていると、より積極的にサポートしたくなります。直前の終日体育祭期間に様々な業務がやや滞ることもありますが、それを補うだけの元気をもらえます。
また、前回の原稿の最後に書いたように、勉強合宿の次は顧問をしている陸上部の合宿がありました。直前に3年生が引退し2年生の新体制になってすぐの行事です。新キャプテンと副キャプテンは、チーム全体のことを考えるために視野を広げるべく競技以外の部分でも徹底的な指導が入ります。指導した分だけ彼らは成長していきます。キャプテンという立場は、それにふさわしい人が自然とそうなるケースもあるのでしょうが、その立場に立ったがゆえに気づき考え行動することを通してキャプテンとして育っていくものだと思います。
高校教員として、生徒に様々な立場を準備してそれにふさわしいリーダーに育てていくことができるのは大きな幸せです。自分自身も立場に見合うだけの成長をしていきたいと思います。

石丸 貴史(いしまる たかふみ)
福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任
高校での新学習指導要領導入を控えて、「カリキュラムマネジメント」・「I C T活用」を中心に、日々の授業改善に取り組んでいます。大学を卒業後すぐに会社員として塾・予備校業界で勤務をした経験も活かしながら、社会で活躍できる生徒を育てるべくどのような資質・能力を育成すれば良いかを試行錯誤しています。
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