2008.05.23
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「内側」に触れるには?

津田塾大学 国際関係学科4年 おおうみ のぼる

塾に新しい先生がきました。
この先生が、どうやら
「私=恐い人」
とインプットしています。
一方、付き合いの長い講師仲間は、「怒る役の講師」との認識です。あくまで「講師」なのです。
心の中で意図しても、外側にはなかなか伝わりません。
やり辛いなぁ。
不満、不満・・・。

★ ★ ★

「内と外とのギャップ」は誰にでもあります。
でも、本音(内)はなかなか表に出てきません。
以下は、私が生徒の内側に触れた事例。

★ ★ ★

【例1】偶然引き出した場合

(鳥居みゆきの面白さについて語った後)
生徒A「先生、聞いてよ」
わたし「なになに?」
生徒A「この前の大会、体力もたなくて負けちゃった。
    あとちょっとで勝てたのにさ」

世間話のようですが、これは生徒Aが抱いている不満です。
この不満が大事。
不満が外に出れば、私は生徒と歩調を合わせて勉強・会話をすすめられます。
但しこの場合、不満を引き出したのは鳥居みゆきかも。

★ ★ ★

【例2】意図して触れた場合

(ひどい姿勢で机に向かっている生徒に)
わたし「B君、その姿勢だと、腹に肉つくよ」
生徒B「・・・あ、はい」

年頃の少年が抱いているはずの美意識をくすぐってみたのです。
お説教は反発の種ですが、これなら一発で効きます。

★ ★ ★

こういうアプローチがいつも成功するわけではありません。
これらはあくまでカードの一部です。
沢山のカードを持つこと・時々それを使ってみることが
塾講師としての仕事かな、と思っています。

おおうみ のぼる(おおうみ のぼる)

津田塾大学 国際関係学科4年
2005年4月、自転車サークル「なかよしさいくる」に入会。同年6月、文芸サークル「無知の知」を創設、現会長。 書くことに自分勝手な塾講師。

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