2008.04.21
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危機管理能力・状況判断能力を磨く

明石市立王子小学校 主幹教諭 原田 幸俊

 先日夜なべの仕事をしていたとき、久々にぐらっときた!体が自然に反応し、2階に駆け上がって家族のところに行った。後にテレビのテロップで、震源は大阪湾で私の居住地の明石は、震度4であったことを知ったのだが、その時は先の震災の記憶が一瞬にしてよみがえってきたのだ。これもPTSDなのだろうか?目をつぶってジェットコースターにのるとあの震災の揺れ、そのものを感じるのもそれだろうか?その話は、別の機会にするにして、記憶はあの朝に飛んだ。その日もたまたま早く目覚めてというか。2、3時間前に倒壊した阪神高速道路を通って自宅に戻ってくつろいでいたときだった。軽量鉄骨の家はまさにジェットコースターに乗っているように揺れた。ご多分に漏れず我が家も被害にあったのだが、家の中の状況や周りの状況からただごとではないことがわかった。

 さて、話はここからなのだが学校がどうなっているかが気になった。震源地には非常に近いものの岩盤の関係で市内東部の学校とは違い西部の学校に通う子どもたちは、通学して来たのである。この子どもたちの安全どうするか??学校に待機させるのか、下校させるのか?朝の短い時間の中で適切な対応を考えていかなければならなかった。情報が刻々と入る。神戸の長田の火災の状況がテレビに映し出され、事態の深刻さが伝わってきた。直下型だったため神戸に近いところからきている教員と西の方からきている教員の感じ方の差が大きかった。結局は、運動場に集め教師引率のもと集団下校をしたのだが、予期せぬ事態への対応の難しさ、判断一つ間違えれば児童を危険な目にあわせかねない。

 このような事態は、ことの大小はあるにせよ毎日のように学校現場では起きている。私たち教員が如何に危機管理能力や状況判断能力を鍛え、子どもたちの安全で安心して学校生活をすごすことが出来るようにコーディネートしていくかが、これからますます求められることになると思う。

原田 幸俊(はらだ ゆきとし)

明石市立王子小学校 主幹教諭
小学校の低学年の教育に関心があり、細々と研究を続けています。特に生活科や幼少の連携について興味があります。韓国の教育についても低学年教育はいろいろ共通点が多く興味を持っています。

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