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昨年の暮れ、総務省から「青少年が使用する携帯電話・ＰＨＳにおける有害サイトアクセス制限サービス（フィルタリングサービス）の導入促進に関する携帯電話事業者等への要請」が出されることに合わせて、2007年の12月1日と12月15日に、それぞれ「有害サイトのフィルタリング」と「有害サイトのフィルタリングは強制なの？」というタイトルでブログを書きました。覚えていただいていますでしょうか。今回は、IMJモバイルという会社によって、これに関係する調査結果が公開されたので、それをネタにあらためてフィルタリングについて考えてみたいと思います。(^^)
さて、その公開された調査結果ですが、以下のアドレスからPDFの形で得ることができます。内容的には、フィルタリングサービスの対象者となる15歳から18歳の男女と、12歳から18歳の携帯電話を利用している子供を持つ保護者に対して携帯サイトの利用やフィルタリングサービスに関して意識調査を行ったものとなっています。
▼ 携帯サイトフィルタリングサービスに関する意識調査
http://www.imjmobile.co.jp/news/86.html
この結果を見て感じることは人それぞれだと思いますが、私が最初に思うことは、子供と大人の意識のギャップが予想通り大きいなということです。この傾向は、特にコミュニティ系サイトに対する場合で大きく、子供が規制は不要、もしくは規制してほしくないと考えるのに対し、多くの保護者は規制が必要と考えている様子が見えるんですね。こうした傾向が出るのは、おそらく掲示板などを通じて知り合った相手から子供が被害を受けるという事件が印象に残るからだと思います。
実際、この調査における保護者にとっての不安の上位は、「悪質と思われるサイトにアクセスしてしまう恐れがある」（64％）が最も多く、次いで「好ましくない人と交流してしまう恐れがある」（48％）、「不正や犯罪に巻き込まれる恐れがある」（48％）となっています。悪質と思われるサイトとは、主にクリック詐欺や闇サイトなどの反社会的なサイトのことだと思いますが、いずれにしても不正や犯罪に巻き込まれる恐れがあることに対する不安が大きいことが読み取れるのではないでしょうか。
しかし、その一方で、9割以上の保護者がフィルタリングサービスは必要と回答しているのにもかかわらず、子供から頼まれたらフィルタリングを解除すると答えた保護者が56パーセントも存在するという点には興味をそそられます。おそらく、解除の理由を聞いて、それに納得したらという条件が付いているので、親としては「仕方がない」と思うのかもしれませんが、これはどういうことなのでしょうか？
フィルタリングは、子供が、興味本位や不用心といったことから起こす不用意なアクセスを制限するもののはずです。それを、たとえばモバゲーやミクシィ、プロフやブログサイトに対するアクセス制限がかかったからといってフィルタリングを外すのはおかしい気がしませんか？（苦笑）
# ちなみに、私はフィルタリング推進派ではありません。^^;
こうしたことが起こる問題の本質は、携帯電話におけるフィルタリングが未熟なことにあります。何と言っても、フィルタリングには、大きく“するか”、“しないか”という選択の側面と、“何をフィルタリングするのか”という選別の側面があるはずなのに、いま用意されているのは前者だけという事実がそれを物語っています。本来であれば、中学生に合わせたフィルタリング、高校生に合わせたフィルタリングというように、その時々のニーズに合わせた多様なフィルタリングが用意されるべきだと思うのですが、実際にはそうなっていないですよね。
ですから、当面必要なのは、モバゲーやミクシィも許さないフィルタリングがある一方で、モバゲーやミクシィであれば許可しようといったフィルタリングなどが何種類も用意され、それぞれの事情で“これ”というような選択ができるように利用者が携帯電話会社に働きかけることなんだろうなと考えています。大変だとは思いますが、誰かがやらないと何も変わらないかもしれません。^^;
さて、その公開された調査結果ですが、以下のアドレスからPDFの形で得ることができます。内容的には、フィルタリングサービスの対象者となる15歳から18歳の男女と、12歳から18歳の携帯電話を利用している子供を持つ保護者に対して携帯サイトの利用やフィルタリングサービスに関して意識調査を行ったものとなっています。
▼ 携帯サイトフィルタリングサービスに関する意識調査
http://www.imjmobile.co.jp/news/86.html
この結果を見て感じることは人それぞれだと思いますが、私が最初に思うことは、子供と大人の意識のギャップが予想通り大きいなということです。この傾向は、特にコミュニティ系サイトに対する場合で大きく、子供が規制は不要、もしくは規制してほしくないと考えるのに対し、多くの保護者は規制が必要と考えている様子が見えるんですね。こうした傾向が出るのは、おそらく掲示板などを通じて知り合った相手から子供が被害を受けるという事件が印象に残るからだと思います。
実際、この調査における保護者にとっての不安の上位は、「悪質と思われるサイトにアクセスしてしまう恐れがある」（64％）が最も多く、次いで「好ましくない人と交流してしまう恐れがある」（48％）、「不正や犯罪に巻き込まれる恐れがある」（48％）となっています。悪質と思われるサイトとは、主にクリック詐欺や闇サイトなどの反社会的なサイトのことだと思いますが、いずれにしても不正や犯罪に巻き込まれる恐れがあることに対する不安が大きいことが読み取れるのではないでしょうか。
しかし、その一方で、9割以上の保護者がフィルタリングサービスは必要と回答しているのにもかかわらず、子供から頼まれたらフィルタリングを解除すると答えた保護者が56パーセントも存在するという点には興味をそそられます。おそらく、解除の理由を聞いて、それに納得したらという条件が付いているので、親としては「仕方がない」と思うのかもしれませんが、これはどういうことなのでしょうか？
フィルタリングは、子供が、興味本位や不用心といったことから起こす不用意なアクセスを制限するもののはずです。それを、たとえばモバゲーやミクシィ、プロフやブログサイトに対するアクセス制限がかかったからといってフィルタリングを外すのはおかしい気がしませんか？（苦笑）
# ちなみに、私はフィルタリング推進派ではありません。^^;
こうしたことが起こる問題の本質は、携帯電話におけるフィルタリングが未熟なことにあります。何と言っても、フィルタリングには、大きく“するか”、“しないか”という選択の側面と、“何をフィルタリングするのか”という選別の側面があるはずなのに、いま用意されているのは前者だけという事実がそれを物語っています。本来であれば、中学生に合わせたフィルタリング、高校生に合わせたフィルタリングというように、その時々のニーズに合わせた多様なフィルタリングが用意されるべきだと思うのですが、実際にはそうなっていないですよね。
ですから、当面必要なのは、モバゲーやミクシィも許さないフィルタリングがある一方で、モバゲーやミクシィであれば許可しようといったフィルタリングなどが何種類も用意され、それぞれの事情で“これ”というような選択ができるように利用者が携帯電話会社に働きかけることなんだろうなと考えています。大変だとは思いますが、誰かがやらないと何も変わらないかもしれません。^^;
渡辺 俊雄（わたなべ としお）
株式会社オーグメント 代表取締役
1958年、東京生まれ。メーカー系システムエンジニア、大手コンピュータ出版社の書籍編集者、インターネット関連組織の広報などを経て2006年に独立。大学生と高校生の二人の子どもを持つ。
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