2008.02.05
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残った給食、どうするの?  (好き嫌いに向き合う子ども)

東京都 栄養教諭 宮鍋 和子

 子どもが「給食を残す」時にもいくつかのパターンがあります。
残してもなんとも思わない子、なんとかがんばって食べようとする子、じ~っと残したものとにらめっこを続ける子。そして、残すことで担任とのスキンシップを求める子。
ランチルームを訪れたときは、できるだけ食べるように声を掛けますが、子ども達の態度は千差万別です。
 ある日、4人の子供が、昼休み返上で「完食」を目指しました。この日は、食べる前から「完食」を目指し、食べられそうになかったら、別のお皿に最初によけて置くように指示してありました。「食べてみて、大丈夫そうだったら、よけたお皿のものも頑張って食べよう。もし、無理だったら、ほかのお友達にあげよう」と話しました。最初から半分にする子、少しだけ減らす子など自分のお腹や嗜好を考えて対処します。ご馳走様が済んだとき、6人の子供がお皿の上に食事が残っていました。どうするかな?とみていると、一人はさっさとお箸を片付けてしまい、「お箸がないのでもう食べれません」と主張します。1人は「残してもいいですか?」と聞いてきました。そして4人は、じっと自席でお皿とにらめっこをしています。
「どうする?今日は完食を目指したけれど、まだ、残っているね」
実は、この4人、頻繁に給食を残すメンバーでした。しかし、残すものの、ランチルームでは、時間ぎりぎりまで、残さず食べよう!!とがんばる子ども達です。一口、口に運んでは、また、じ~とお皿とにらめっこをし、また、一口、口に運ぶ。毎回この調子なのですが、最後まであきらめない。「じゃぁ、あと一口食べておしまいにしよう」と声をかけても時間ぎりぎりまでがんばるのです。
 ある先生が、「子どもの好き嫌いは、人間関係や生活態度にも反映している。」とおっしゃいました。すぐに投げ出す子、好きなことには熱中するがそうでないとまったく興味を示さない子、自分勝手な子、それらが、食べものの好き嫌いやそれに対処する態度と等しいというのです。
 この4人のねばり強さとがんばりに、いつも「どんな大人になるのかなぁ」と楽しみにおもいながら、昼休み終了までの15分を静かに見守っています。


写真:給食週間に鯨の竜田揚げ甘酢あんかけをつくりました。子ども達にはとても好評でした。
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宮鍋 和子(みやなべ かずこ)

東京都 栄養教諭
定時制高校、聾学校(高・専)、中学校と勤務し、2007年春より小学校に勤務することになりました。学校給食を通して、子どもたちと一緒に、成長できたらと思います。

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