2008.01.20
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

進歩と衰え

山形県川西町立小松小学校 教頭 小林 孝

■カーナビの進歩■

この頃のカーナビは、実に優れた機能を持っています。
この度購入した車には、ハードディスクナビが付いていました。
その技術の進歩には、目を見張るものがあります。

分かり易い地図描写や、丁寧な音声案内はもちろんのこと、音声による操作もできます。
略称VICSと呼ばれる道路交通情報通信システムにより、
目的地までの距離と到着予定時刻、渋滞情報、高速料金、各種規制情報、駐車場・サービスエリア・パーキングエリアの情報などを知ることができます。
また、ルートは、数種類表示してくれるので、そこから選ぶことができます。
目的地を設定する場合にも、いろいろな方法があり、地図からだけではなく、電話番号や郵便番号から調べることもできます。
途中でいちいち地図を広げることなく、安心して目的地に向けて運転することができるので、ドライブの頼もしい味方です。

これらの機能は、まさに、技術の進歩によるものです。

■脳の衰え■

その一方、今までは、目的地までの道のりや方角・地形、主な施設など、地図情報を頭に入れて車を運転することが常だった私に、変化が表れました。
それは、地図情報の入力を疎かにするようになってしまったことです。
子どもたちに対しては、
「脳をはじめとし、人間の器官は、鍛えれば鍛えるほど強くなり、発達します」
と教え諭しながら、
自分はすっかり便利な機能に頼り切りで、
器官を鍛えるどころか、維持させるのもどうかといった状況です。

■機能を生かす■

しかしながら、カーナビが絶対かというと、そうとは言えない場合もあります。
一番近いルートをその通りに進むと違う道に迷い込んだり、
新しい道路を通った方が早くて安全な場合でも、データがないために遠回りのルートを表示したりすることがあるからです。
そうなると、カーナビの機能を最大限に生かすためには、人間の知識と判断が重要なポイントと言えるようです。

本稿を書きながら、脳を活性化させるような何かに取り組まなければと考えていたところ、
中教審答申のニュースが流れました。
どうやら、3月の学習指導要領告示を受け、
その導入に向けた体制づくりに心血を注がなければならないようです。

小林 孝(こばやし たかし)

山形県川西町立小松小学校 教頭
これまでの教員生活・自分の子育て・趣味(バンド活動)・日常生活などから、感じたことや考えたことを綴りたいと考えていますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop