2007.12.25
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「クリスマス」と「冬至」の関係?

東京都 栄養教諭 宮鍋 和子

 1年の先生から、大きな黄色い実をいただきました。お友達の家になったものだそうです。給食室前に展示し、子どもたちに「これって、な~に?」とたずねたところ、「かぼちゃ」「大きなレモン」「グレープフルーツ」などの声が。手に持って、においをかぐと「ゆずだ!」「ねえ!ゆずでしょ」と元気に答える子どもたち。みていると、低学年ほど自信満々。学年が上がるほど自信なさげな声になっていくことがわかりました。
大きくなるにつれ、「間違ったらどうしよう・・・」「間違っていたらいやだな」という気持ちが増すからでしょうか。「見たことがある」「知っているよ」たったそれだけのことが、子どもたちに自信を持たせ、瞳を輝かせる手助けになるなら、もっと、色々なこと(もの)を見せておいてあげたいと思いました。

さて、12月22日は「冬至」でした。ゆず湯には入られましたか?かぼちゃは召し上がったでしょか?

今日、12月25日はクリスマスです。実は、クリスマスも「冬至」に由来した行事です。この日を境に日が伸びることから、「冬至」の日を「太陽の誕生日」と考え、様々なお祝いの行事をしました。そのいくつかが、キリスト教と結びついて現在の「クリスマス」の形になって広がっていったそうです。

今では、日本でも「クリスマス」は一大イベントとして定着しました。が、一方、日本に古くから伝わる「冬至」の行事を知っている子どもたちはどのくらいいるのでしょうか。

国際化が騒ぎ立てられ、海外の行事や風習がもてはやされていますが、国際人として、まずは、日本の伝統や風習をきちんと押さえておくことこそ大切になっているように思います。

情報化の中、様々な情報が子どもたちのもとに届きます。その中からどんどん敬遠され、消えていく伝統行事や伝統食を補っていく。教育現場の役割も随分かわったなぁと感じています。
これから、お正月を迎えます。日本の伝統行事や伝統食について、ちょっと、振り返る機会になるといいですね。


写真上  鬼ゆず
写真中  行事食:冬至の日
写真下  行事食:クリスマス
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宮鍋 和子(みやなべ かずこ)

東京都 栄養教諭
定時制高校、聾学校(高・専)、中学校と勤務し、2007年春より小学校に勤務することになりました。学校給食を通して、子どもたちと一緒に、成長できたらと思います。

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