ここしばらく迷惑メールの話が続きました。この辺で少し方向を変えて、メディアでもよく話題になる有害サイトのフィルタリングについて考えてみたいと思います。折しも11月26日、総務省が「インターネット上の違法・有害情報への対応に関する検討会」の第1回会合を開催いたしました(新聞社のニュースは期限が来ると読めなくなるので、IT系メディアのニュースのほうをご紹介します ^^;)。
▼ インターネット上の違法・有害情報への対応に関する検討会(総務省)
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/internet_illegal/index.html
▼ “闇サイト”など違法・有害情報の対策強化へ、総務省が検討会を開催
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/11/26/17635.html
▼ 「有害・違法情報」対策に内閣一丸で 総務省検討会が初会合
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0711/26/news068.html
読者の皆さんが“有害”だと考える情報にはどんなものがありますか? 私的な見解としては、出会い系サイト、アダルトサイト、自殺仲間募集サイト、薬物サイト、闇サイトなどでしょうか。学生が対象となる場合は、さらに学校裏サイトなども該当するでしょう。無防備な子供に見せたくないサイトは無数にあります。
インターネットの大きな利点のひとつは、利用者や提供者が自由にインターネットに接続することができ、かつ自由に離脱できることにあります。そのため、ある日突然見たこともないサイトが出現し、知らない間に消え去ってしまうということも珍しくありません。
インターネットの発展と普及を後押ししたこの仕組みが悪意のある人によって利用されてしまうのは残念なことですが、現状ではそれを言っても始まりません。規制を厳しくすれば状況は改善するかもしれませんが、その一方でとても不自由な状況に陥る可能性も高くなります。だって、何かをしようとするたびに“管理者”にお伺いをたてなければいけなくなるわけですよね……。(^^;
迷惑メールのところでも述べましたが、あるものを承認するか拒否するかは「フィルタリング」という行為をすることで選別します。復習すると、承認するものをまとめたものが「ホワイトリスト」、拒否するものをまとめたものが「ブラックリスト」です。この考え方は、特定のサイトへのアクセスを承認するか拒否するかにも適用でき、実際に使われています。ただし、迷惑メールのフィルタリングのときと同様に、どこが提供するリストを使うかによってその結果は大きく左右されます。
インターネット上に存在する有害情報のフィルタリングに関しては、一時期社会的な話題になったこともありさまざまな情報提供ページが存在します。個人的に、分かりやすいと思える情報として、インターネット協会が提供しているサイトをご紹介しましょう。
まず、フィルタリングソフトの仕組みに関する情報です。
▼ フィルタリングソフトのしくみ
http://www.iajapan.org/rating/filtering2003.html
このページを読み進めると、ホームページのフィルタリングというものがどのように行われているかがわかると思います。続いて、フィルタリングを実際に行うということがどういうことかを説明したページです。ただし、このページの最後書いてある「どのようなフィルタリングソフト/サービスがあるかについて」はちょっと説明に難がある(見つけ難い)かもしれませんのでここで別途ご紹介しておきますね。
▼ フィルタリングしてみよう
http://www.iajapan.org/rating/filtering2004.html
▼ フィルタリング、知っていますか?
フィルタリングを使ってみましょう
http://www.iajapan.org/filtering/
総合的な情報については、
▼ フィルタリング情報ページ
http://www.iajapan.org/rating/index.html
を参照するのががいいかと思います。(^^)
今回は、なんだか他のページをご紹介するばかりな気がしますが、一言だけ最後に添えさせていただければと思います。
有害情報を遮断する目的でフィルタリングを利用することは有用です。しかし、フィルタリングは完璧ではありませんし、強い制約を生み出します。
教育において重要なのは、子供が社会生活をする上で必要となる知識やスキル(熟練した技術)を身につけさせることだとするならば、目の前にある情報の真偽を見分ける力を養ったり、上手なコミュニケーションの取り方を学んだりする機会をどのように提供するかはとても重要になります。
最近、「臭い物に蓋」ではありませんが、問題が起こることばかりを怖がり、そうした機会提供を拒否する傾向を一部であっても見かけることが増えてきたような気がしています。これは残念でなりません。
本当に大切なのは、教育関係者も保護者も子供と一緒になって学び、考えるということをしていくことではないでしょうか。判断は与えられるものではなく、自分で考えた結論として導き出されるものです。そのことを、どのようにして身につけさせるか、どのようにその環境を実現していくか。私たちに与えられた課題は大きいような気がします。
▼ インターネット上の違法・有害情報への対応に関する検討会(総務省)
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/internet_illegal/index.html
▼ “闇サイト”など違法・有害情報の対策強化へ、総務省が検討会を開催
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/11/26/17635.html
▼ 「有害・違法情報」対策に内閣一丸で 総務省検討会が初会合
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0711/26/news068.html
読者の皆さんが“有害”だと考える情報にはどんなものがありますか? 私的な見解としては、出会い系サイト、アダルトサイト、自殺仲間募集サイト、薬物サイト、闇サイトなどでしょうか。学生が対象となる場合は、さらに学校裏サイトなども該当するでしょう。無防備な子供に見せたくないサイトは無数にあります。
インターネットの大きな利点のひとつは、利用者や提供者が自由にインターネットに接続することができ、かつ自由に離脱できることにあります。そのため、ある日突然見たこともないサイトが出現し、知らない間に消え去ってしまうということも珍しくありません。
インターネットの発展と普及を後押ししたこの仕組みが悪意のある人によって利用されてしまうのは残念なことですが、現状ではそれを言っても始まりません。規制を厳しくすれば状況は改善するかもしれませんが、その一方でとても不自由な状況に陥る可能性も高くなります。だって、何かをしようとするたびに“管理者”にお伺いをたてなければいけなくなるわけですよね……。(^^;
迷惑メールのところでも述べましたが、あるものを承認するか拒否するかは「フィルタリング」という行為をすることで選別します。復習すると、承認するものをまとめたものが「ホワイトリスト」、拒否するものをまとめたものが「ブラックリスト」です。この考え方は、特定のサイトへのアクセスを承認するか拒否するかにも適用でき、実際に使われています。ただし、迷惑メールのフィルタリングのときと同様に、どこが提供するリストを使うかによってその結果は大きく左右されます。
インターネット上に存在する有害情報のフィルタリングに関しては、一時期社会的な話題になったこともありさまざまな情報提供ページが存在します。個人的に、分かりやすいと思える情報として、インターネット協会が提供しているサイトをご紹介しましょう。
まず、フィルタリングソフトの仕組みに関する情報です。
▼ フィルタリングソフトのしくみ
http://www.iajapan.org/rating/filtering2003.html
このページを読み進めると、ホームページのフィルタリングというものがどのように行われているかがわかると思います。続いて、フィルタリングを実際に行うということがどういうことかを説明したページです。ただし、このページの最後書いてある「どのようなフィルタリングソフト/サービスがあるかについて」はちょっと説明に難がある(見つけ難い)かもしれませんのでここで別途ご紹介しておきますね。
▼ フィルタリングしてみよう
http://www.iajapan.org/rating/filtering2004.html
▼ フィルタリング、知っていますか?
フィルタリングを使ってみましょう
http://www.iajapan.org/filtering/
総合的な情報については、
▼ フィルタリング情報ページ
http://www.iajapan.org/rating/index.html
を参照するのががいいかと思います。(^^)
今回は、なんだか他のページをご紹介するばかりな気がしますが、一言だけ最後に添えさせていただければと思います。
有害情報を遮断する目的でフィルタリングを利用することは有用です。しかし、フィルタリングは完璧ではありませんし、強い制約を生み出します。
教育において重要なのは、子供が社会生活をする上で必要となる知識やスキル(熟練した技術)を身につけさせることだとするならば、目の前にある情報の真偽を見分ける力を養ったり、上手なコミュニケーションの取り方を学んだりする機会をどのように提供するかはとても重要になります。
最近、「臭い物に蓋」ではありませんが、問題が起こることばかりを怖がり、そうした機会提供を拒否する傾向を一部であっても見かけることが増えてきたような気がしています。これは残念でなりません。
本当に大切なのは、教育関係者も保護者も子供と一緒になって学び、考えるということをしていくことではないでしょうか。判断は与えられるものではなく、自分で考えた結論として導き出されるものです。そのことを、どのようにして身につけさせるか、どのようにその環境を実現していくか。私たちに与えられた課題は大きいような気がします。

渡辺 俊雄(わたなべ としお)
株式会社オーグメント 代表取締役
1958年、東京生まれ。メーカー系システムエンジニア、大手コンピュータ出版社の書籍編集者、インターネット関連組織の広報などを経て2006年に独立。大学生と高校生の二人の子どもを持つ。
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