2007.11.11
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「音痴」は直せるのだろうか。- 技能教科における教師の役割 -

山形県川西町立小松小学校 教頭 小林 孝

■先生、音痴は直りますか?■
私は、現在、5クラスの音楽の授業を担当している。
きれいな声で歌うクラス、リズム感抜群のクラス、表現活動に積極的なクラスなど、
それぞれのクラスに個性があって、授業をすることが実に楽しい。

そんな中で、「音痴は直りますか」という質問を受けることがある。
私は、決まって「音程が少しずれているだけだから、練習すれば大丈夫。」と、答えることにしている。
これは、気休めではなく、「身体的な問題がない限り、間違いなく直る。」と考えているからである。

■共通点■
歌うことに対して苦手意識を持っている子には、次のような共通点がある。
 ○歌う機会がほとんどなく、歌うことに慣れていない。
  (声帯をコントロールする筋肉が鍛えられていない。)
 ○歌う機会を避けている。
 ○「自分は下手だ」「音痴だ」と思い込んでいる。
 ○家族に、正しい音程を取ることの苦手な人がいる。

■改善の手立て■
私は、音楽が専門ではないので、望ましい指導法については分からないが、子どもたちの様子を見ていると、次のような方法が効果的であったように思う。
 ○録音・録画により、自分の声と歌い方を把握する。
 ○歌う機会を多くする。(教室で毎日歌う。家庭で好きな歌を口ずさむ。)
 ○裏声で歌う。
 ○指導者が一緒に歌ったり、音程の正確な子と一緒に歌わせる。⇒気持ちよく歌えたという経験。

■教師の役割■
これまでの経験から、技能教科における教師の役割は、「苦手意識をなくす」の一言に尽きると考えている。
言うまでもなく、一人一人の実態を正しく把握し、技能の習得を図り、自信を持たせることが大切なのである。
そのために求められる教師の姿は、「学び続ける教師」ではないだろうか。
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小林 孝(こばやし たかし)

山形県川西町立小松小学校 教頭
これまでの教員生活・自分の子育て・趣味(バンド活動)・日常生活などから、感じたことや考えたことを綴りたいと考えていますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

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