2007.11.23
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道徳授業は難しい。

津田塾大学 国際関係学科4年 おおうみ のぼる

先日、道徳の模擬授業を見ました。
模擬授業とは、学生が頭をひねって作りあげた授業プランの発表のことです。
以下はそのプランの一例。

生徒は、まず、友達の良いところを紙に書きます。
それから、教員はその内容を匿名で公開します。
つまり
「○○さんの良いところは~だと書いてあります。そうですね、先生もそう思います」
というふうに。

で、私のように、模擬授業を観察する学生は、このプランへの建設的な意見を紙に書いて提出します。
意見は、後日、担当の先生を介して発表者の手元に届きます。

★ ★ ★

ところで、私は発表を見て「非現実的では」と思いました。
「友達の良いところ探し」なんて、そんなに簡単にできるでしょうか。
いえ、これはまだ良いほうで、
「他人の立場に立とう」などというのは難関極まりない。
まして近頃は、空気を読もうとしすぎて自分の意見・感情を押し殺してしまう生徒も多いそうです。
この現状も踏まえて、私なら「他人の立場を尊重する」ではなく、
「他人の感情は未知で時に対立するものだから『話し合い』を大切にしよう」と展開させたい。
現場の先生方はどんなことに留意しながら「道徳」を行なっているのか、気になって仕方ありません。

★ ★ ★

気になるついでに、もうひとつ。
道徳は、成績には関係ないかもしれません。
ですが、人と関わる際の基盤となるはずです。
ところで、保護者はこの時間に何を求めているのでしょうか。

おおうみ のぼる(おおうみ のぼる)

津田塾大学 国際関係学科4年
2005年4月、自転車サークル「なかよしさいくる」に入会。同年6月、文芸サークル「無知の知」を創設、現会長。 書くことに自分勝手な塾講師。

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