2007.10.12
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勇気づけという教育

津田塾大学 国際関係学科4年 おおうみ のぼる

TV番組「僕らの音楽」の超豪華未公開対談をかつて見た。
気になったのは、歌手・椎名林檎とプロ野球選手・イチローとの対談。
椎名林檎が世に現われた当時を「異質な歌手であることで周囲からの風当たりが強かっただろうが、異質であろうとすることは強さだ」というようなことを語ったイチロー選手。
感激する椎名林檎の様子を眺めていたら、二人が目に見えない共通性のなかにいることを確かに感じた。
アナウンサーにもできそうにないイチローのこの「接近感」は、彼が確かに一流であるということを示していた。

イチローといえば、彼がメジャーで活躍し始めてしばらくした頃にやっていたTVの特番を思い出す。
記録が伸びるにつれて、周囲の期待は高まっていた。
ある日、眠っていたイチローが目を覚ますと目の前に妻が。
「どうしたの、寝ながら泣いていたよ」

彼にはわかってしまう。椎名林檎の、焦りを伴う孤独感。
それは上り詰めた人にしか語りえない。

心の底からのアプローチは人を支え、強くする。
知識を与えるだけではなく、動こうとするものへの勇気づけもまた、家庭教育・学校教育の一環であって欲しい。

おおうみ のぼる(おおうみ のぼる)

津田塾大学 国際関係学科4年
2005年4月、自転車サークル「なかよしさいくる」に入会。同年6月、文芸サークル「無知の知」を創設、現会長。 書くことに自分勝手な塾講師。

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