「よくかんで食べてね」
今日は、イカの照焼きバーガー。
ランチルームで声をかけると、
「あのね、わたし食べられないの」と2年生の女の子。
お皿の中には、手つかずのバーガーが・・・
栄養士「どうしたの?イカは嫌い?」
児 童「噛めないの」
えっ!?最近の子ども達は、固いものを食べないという話は聞いていましたが、
こんなに柔らかいものもだめなの!?とちょっとショック・・・
と思いきや
児 童「あのね、歯がないの。ほら、ここね、ぬけたの」
大きく開けた口の中、前歯が数本なくなっていました。
「ぼくも見て。ココとココ」
「わたし、グラグラしているの」
次々に口の中を見せに来る子どもたち。
そうでした。小学2年生。ちょうど歯が生え変わる時期なんですね。
「そうか。新しい歯が生えてくるんだね。いろんなものを、よ~くかんで食べると丈夫な歯になるんだよ。がんばって食べてみようね」
ご馳走さまの時には、お皿の中はみんな空。よくがんばりました。
別の日、今度は男の子が、給食をよそおうとしません。
栄養士「どうしたの?」
児 童「風邪ひいたの。食べるとのどいたいの」
栄養士「そうかぁ。でも、食べないと風邪治らないよ。じゃぁ、ちょっとだけ、食べてみようかぁ。」
お皿にほんの一口分をよそい、席につきます。
しばらくして、「おかわりする人」と声をかけると、さっきの男の子が、元気に手をあげました。
子どもが箸を運ばないのには、こどもなりの理由があるようです。しかし、大人がちょっと後押ししてあげると、食べることに興味を示したり、食べ物に関心を持ったりと、「食べる」ことに向かう態度は随分変化します。
教室では、どんなこえかけをしてもらっているのでしょう。お家では?
「お母さんが、野菜は食べなくていいって言ったもん」
そんな反応が返ってくるとちょっと心配に。
いま「食育」があちこちで言われていますが、いま、本当に必要なのは、大人のささやかな一言(会話)のように思いました。
今日は、イカの照焼きバーガー。
ランチルームで声をかけると、
「あのね、わたし食べられないの」と2年生の女の子。
お皿の中には、手つかずのバーガーが・・・
栄養士「どうしたの?イカは嫌い?」
児 童「噛めないの」
えっ!?最近の子ども達は、固いものを食べないという話は聞いていましたが、
こんなに柔らかいものもだめなの!?とちょっとショック・・・
と思いきや
児 童「あのね、歯がないの。ほら、ここね、ぬけたの」
大きく開けた口の中、前歯が数本なくなっていました。
「ぼくも見て。ココとココ」
「わたし、グラグラしているの」
次々に口の中を見せに来る子どもたち。
そうでした。小学2年生。ちょうど歯が生え変わる時期なんですね。
「そうか。新しい歯が生えてくるんだね。いろんなものを、よ~くかんで食べると丈夫な歯になるんだよ。がんばって食べてみようね」
ご馳走さまの時には、お皿の中はみんな空。よくがんばりました。
別の日、今度は男の子が、給食をよそおうとしません。
栄養士「どうしたの?」
児 童「風邪ひいたの。食べるとのどいたいの」
栄養士「そうかぁ。でも、食べないと風邪治らないよ。じゃぁ、ちょっとだけ、食べてみようかぁ。」
お皿にほんの一口分をよそい、席につきます。
しばらくして、「おかわりする人」と声をかけると、さっきの男の子が、元気に手をあげました。
子どもが箸を運ばないのには、こどもなりの理由があるようです。しかし、大人がちょっと後押ししてあげると、食べることに興味を示したり、食べ物に関心を持ったりと、「食べる」ことに向かう態度は随分変化します。
教室では、どんなこえかけをしてもらっているのでしょう。お家では?
「お母さんが、野菜は食べなくていいって言ったもん」
そんな反応が返ってくるとちょっと心配に。
いま「食育」があちこちで言われていますが、いま、本当に必要なのは、大人のささやかな一言(会話)のように思いました。


宮鍋 和子(みやなべ かずこ)
東京都 栄養教諭
定時制高校、聾学校(高・専)、中学校と勤務し、2007年春より小学校に勤務することになりました。学校給食を通して、子どもたちと一緒に、成長できたらと思います。
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