2016.03.01
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子どもとのコミュニケーション

陸中海岸青少年の家 社会教育主事 村上 稔

今年度の執筆も残り2回となりました。
今回は『子どもとのコミュニケーション』について改めて考えさせられることがあり、書かせていただきます。

普段は、7時前には出勤。
子どもよりも先に教室に入り、机で事務仕事をして待ちます。
教室に入ってくる子ども達全員と目を見て挨拶+「髪切ったね!」や「なんか今日いい顔しているぞ!」「朝ごはんは食べましたか?」などの言葉を交わすのが日常でした。
放課後には、一緒に遊んだり話したり。日中にあまり関われなかった子ともあれこれ話をし、児童理解にもつながりました。

ところが、最近になり生活が一変します。
家族の体調が悪くなり(それも、長男…妻…と時間差で)、仕事のリズムが大きく変化しました。

まずは、朝の時間。
長男を幼稚園へ送ってからの出勤…学校に着くのは、8時過ぎとなりました。
勤務校は8時10分から朝活動が始まるので、始業ギリギリの出勤です。
また、放課後の時間も年次休暇。
妻の代わりの家事…7カ月の長女の世話…長男の通院等、なかなかこれまでのように子ども達と関われる時間がなくなりました。

そこで、大事にしたのは、『一人一人とのコミュニケーションを図るための技』です。
少ない勤務時間での子どもとの時間を密度の濃いものにしようと考えたのです。

机間指導の間、一人一人のノートにハンコをつけてまわる…声を掛けて回る…通りすがりの「いいね!」など1日の中で全員に声掛けすることから始めました。

よさを見つけてはたくさん褒めました。
一つ一つの行動に価値づけし、お互いに認め合う場を意図的につくっていきます。

プリントやドリル等の○付けをする時もそうです。
基本的に終わったら私のところへ持ってこさせます。
そこでも、貴重なコミュニケーションの機会ととらえて、多くの言葉を交わすようになりました。

休み時間には、積極的に校庭へ遊びにいきます。
少ない勤務時間なので事務仕事…ではなく、やはり一番は子ども達。
どんどん子どもの輪の中に入り、一緒に汗を流しました。
先日のサッカーでは、少し本気でドリブルしたところ、学級のほとんどから「サッカー選手みたい!」と大絶賛(笑)さすが1年生です(笑)

また、宿題ノートを通して『声掛け』も以前より意識し始めました。
子どもが取り組んできた学習内容へのコメントはもちろん、その日の頑張りについて、「今日の給食、頑張って食べていたね。」や「いっぱい発言したね。」など、一言でもコメントを書くようにしました。
やはり、コメントがあると子ども達の嬉しい反応がみられます。
友達同士でノートを見せ合ったり、にこにこしながら開いたり…『先生はいつも自分達のことを見ていてくれる』の安心感をもたせることにもつながっているように感じます。

家族の体調もよくなり、また以前までの仕事スタイルに戻ることはできそうです。
あらゆる手法で子ども達一人一人とコミュニケーションを図るための手法…この記事を読まれている先生方は、きっとたくさんの引き出しがあると思います。
まだまだ自分には学び続けなければと改めて思いました。
今回学んだこと・考えさせられたことは、とても有意義なものでした。
しっかり今後に生かしていきます。

村上 稔(むらかみ みのる)

陸中海岸青少年の家 社会教育主事


前任校では、社会科を専門として授業実践を積み重ねてきました。2020年4月から学校現場を離れ、社会教育主事として勤務しています。社会科の授業研究や社会教育全般について発信していきたいと考えています。

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