2016.01.21
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1人1役の当番活動

岩手県宮古市立磯鶏小学校 教諭 村上 稔

今年度は初めての1年生担任。期待と不安の入り混じった気持ちからスタートしました。

 早いもので、もうすぐで1年間が終わります。修了式には、一人一人が「自信をもって2年生になれる。」と思えるように3学期の指導に力を入れていきたいと考えています。

 1学期から取り組んできた「一人一役の当番活動」について書きたいと思います。

 自分達の教室は、自分達でつくっていく。1年生なりにそんな教室をつくっていきたいと考えました。そこで、「一人一役の当番活動」を始めようと考えた。学級の26名一人一人が学校生活を送るうえで必要な仕事をしていく。そのことで、自分の当番に対する責任感を育むことができると考えました。また、自分のしている当番が、26名全員が学級生活を快適に過ごすこと…みんなを笑顔にしていることに気付かせ、自己肯定感も高めていきたいと考えたのです。

 まだ入学して間もないということで、教師主導で当番の内容を決めていきました。

 さらに、当番の仕事は、2週間ごとに変えていくことにしました。そのことで、あらゆる仕事を経験できるためです。どれか一つだけを責任をもって取り組ませることも考えたのですが、学級を支える仕事には、様々なものがあることを経験させたかったのです。そのことで、その当番ならではの大変さも体験し、友達の仕事を手伝う心も養うことができると考えていました。

 初めての小学校生活…当番の仕事にもやる気いっぱいに取り組みます。笑顔で仕事する子…朝、ランドセルを片づけると遊びにいかずに仕事をする子ども…どの子の働く姿も、自分の役割があることに喜びを感じているように見えました。

 しかし、時間が経つにつれて課題がでてきました。それは、積極的に当番をする子とそうでない子との二極化傾向がでてきたのです。そこで、当番の仕事を終えた達成感を味わうことが大切であると考えました。そのために、次のような手順で、一日の当番活動を行うことにしました。

(1)お仕事シートに記入する。
   ・『いつ』『当番内容』『チェック欄』の3項目だけを記入するシートを準備した。

(2)「○○当番終わりました!」と先生に報告する。
   ・当番の仕事が終わったことを報告する。その後、カードのチェック欄にシールを貼る。
   ・教師が「~さんのおかげで~になったよ。」と感想を伝えたり「今日は、どんなことに気を付けてお仕事をしましたか?」と質問し、答えた内容に対して「さすが~さんだね。」や「次は、~なことにも気を付けるともっとよくなるね。」などと話すことで、望ましい行動を価値づけたり評価を伝えたりすることができた。全員に声掛けし、コミュニケーションをとることもできた。

(3)お仕事シートを裏返すとメッセージが出てくる。
   ・教室背面に掲示してある「お仕事カード」を裏返す。カードの裏には、お互いに『お仕事が終わったら言われたい言葉』を事前に書いておく。
   ・当番が終わりカードを裏返すことで、心温まる言葉に出会い、学級の友達からも認められる場をつくることができた。

 これらの手立てをきっかけに、子ども達の姿が大きく変わった。なかなか当番の仕事をしなかった子も自分から動き始めたのです。(1)のシートに書くことで、自分が何の当番かを意識できるようになりました。(2)で担任に報告することにより、シールをもらったり評価を伝えられることを楽しみにしてきます。(3)のカードを裏返すことにより、温かい気持ちになることができます。

 2学期になり、「新しい当番を増やしたい!」の声もあがり、学級会を開いた。子ども達の発言から、日常の生活に対する問題意識の高さを感じることができた。「もう自分達でできるから、○○当番はなくてもいい。」の意見も出ました。

 新しく増えたのは…

「あいさつ当番」…学級で取り組んでいる「(1)自分から (2)にっこり (3)全力で」の3つのキーワードでのあいさつ。これを全校に広めて、学校を盛り上げていきたいため。

「整頓当番」…ロッカーがきれいに道具がそろっているかを点検をしたり、声掛けしたりする。

 でした。

 今後の課題として…

 ・まだ当番への取り組みに個人差がある。

 ・教師からの評価だけでなく、友達から認められる手立ての工夫。 

村上 稔(むらかみ みのる)

岩手県宮古市立磯鶏小学校 教諭
採用3年目。社会科研究会の事務局として、学習会を企画。学級通信の発行を通して、家庭との連携だけでなく、日々の実践の省察としても活用しています。

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