前回のつづきから
今回で17回目の掲載となります。大阪の松浦です。よろしくお願いいたします。
前回は、富山つながりについてお話をご紹介させて頂きました。
今回は、講師時代での学校全体へのつながりから図画工作科へのつながりについてお話をお伝えしたいと思います。
学校全体を見る視点
大学を卒業してから試験に通らずにいましたので、迷いながら1年間はフリーターのような生活を送っていました。しかし、やはり教育の学校現場で子どもたちと出会いたいと強く思い、講師登録をすることを決めて登録し、二度目の大学卒業1年後にようやく大阪府の小学校で常勤講師をすることとなりました。
よく最初の学校が自分の教師人生を決めると言われますが、まさしくその学校の環境が今の私を決めたような気がします。特に管理職の先生方に恵まれました。とにかく子どもに近い管理職のお二人でした。いつも子どもに常に声掛けをしていました。私の相談にもいつも快くのって頂き、常に私のことを本気で考えてくれている答えを頂きました。
学校での役割も私の能力を発揮できるように考えて頂き、2年間お世話になりました。
1年目はフリーの担外の立場で、学校全体のことに関わらせて頂きました。6年生の算数の少人数と図画工作科の担当をしながら他の学年にも多く関わらせて頂きました。
特に各学年の遠足や校外学習にほとんど参加させて頂き、学校全体の子ども達と関われるチャンスを頂きました。この時の経験がとても感じます。
最初は何で担任を持たせて頂けないのかと疑問に思っていましたが、2年間、お世話になった時の校長先生から頂いたお言葉が心に残っています。
「これから正規採用されたら担任を持つことになるだろう。でも担任になってもクラスの子どもだけでなく、ここで学んだ学校全体の子どもを見る視点を忘れないでほしい」
と言われたお言葉は今でも忘れずに実践しています。
今、現場では学校全体のチーム力を問われています。チームで動く、学校全体の子どもたちを全職員で見る視点が大切であると痛感しています。そう思えば校長先生が言われていたことの意味の大切さを深く感じています。
校長先生、本当にありがとうございました。心から感謝しています。
図画工作科つながり
教育の現場に入って初めての授業が図画工作科でした。どのように指導していいのかわからず、校長先生に相談したところ校長先生から
「うちの教頭先生は、図画工作科の研究をされている方だから聞くといいよ」
と言われたのが、私の教科教育の柱である図画工作科の研究の始まりでした。
教頭先生からは、子どもに図画工作をさせるなら、まずは教師自身が実際に子どもと同じことをしてみることが大切であることを学びました。先生には、図画工作科の授業のことも多く学びましたが、子どもとの関わり方も多く学びました。
図画工作科の指導を常に受けさせて頂き、教師としての心構えも学ばせて頂きました。時には厳しく、そして優しく今でも忘れないのが、千葉県から大阪府へ戻る際に年賀状でお知らせしたら、すぐに連絡を下さり、私に
「大阪府へ戻ってくるのがとても嬉しい。」
と言って下さったことです。本当にありがとうございます。
教頭先生には、心から感謝しております。
もうお一人、私の図画工作科への道に大きな影響を与えて頂いた先生がいます。
学生時代に大学の授業でも進んで選択するくらい美術は好きで、その授業を担当して下さった島影和夫先生です。私の教育実習の担当教官でもあり、卒業後、私の学部の研究生として図画工作科のご指導をして下さった方です。
現在は、NPO法人『美術の教室』の理事長をされています。また『絵画教室アートルーム』の観衆もされています。以下のリンクがHPになります。
NPO法人『美術の教室』 http://npo.artroom-osaka.com/
『絵画教室アートルーム』 http://www.artroom-osaka.com/index.html
島影先生には、他の図画工作科の先生ともつなげて頂き、そのご縁で大阪教育大学附属平野小学校の研究協力員をさせて頂くことになりました。また数年前に大阪で行われた全国図画工作・美術教育研究大会でも公開授業をさせて頂くチャンスを頂けました。
島影先生にも教頭先生同様、図画工作科・美術教育のみならず、人としてどう生きるかも学ばせて頂きました。本当にありがとうございました。
島影先生にも心から感謝しております。
松浦 博孝(まつうら ひろたか)
ほしのむらのがっこう 学校管理者
社会人経験を得て「であい・つたえあい・つながりあい」をテーマに子どもとともに学ぶ子どもから学ぶ教育活動を展開。様々な学びの場へ自分から積極的に参加して常に教育者修行を行う。同時に様々な武道修行も行っているサムライ教育者。
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