2013.01.21
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トトロのドングリみたいにポンポン芽吹け。

駿台学園 英語科常勤講師 四ツ分 祥子

部活で忙しい生徒たちでも

正月休みくらいはゆっくりする時間があるだろう、と思い、

ある程度のボキャブラリーを有する(はずの)中学3年生に

視聴覚教材を宿題に出していました。

 

とはいえ、受験生もいますから

課題は1分30秒のインタビューと2時間の映画の選択制。

ちょうど、休み直前にリスニング・テストで取り上げられた

オードリー・ヘップバーンにまつわるものにしました。

 

 

* * *

 

 

《課題の内容》

(1)1分半のインタビュー

Youtubeより、UNICEF親善大使としてソマリア訪問をした際の記者会見。

鑑賞前)ソマリアの予備知識を読む。

鑑賞中)聞き取りする、内容を文字に起こしたものの穴埋めをするetc.の作業をする。

鑑賞後)記者になったつもりでA. ヘップバーンに質問する。


(2)2時間の映画

 『ローマの休日』

鑑賞前)映画、登場人物、ローマ市内の予備知識を読む。

鑑賞中)聞き取りする、名台詞が登場する場面を探すetc.の作業をする。

鑑賞後)映画に登場する観光地の順番を答える。

 

 

* * *

 

 

ふだんは教科書用、あるいはリスニング用の音ばかり聞いていますから

こうした自然な英語を聞くのは骨の折れることだったと思います。

それでも、ほとんどの生徒が夢中になって取り組んだのだな、と思えるような

精度の高いワークシートに仕上げてきました。素晴らしい!!

これを見ると、英語に興味のある生徒というのは

英語の不得手には無関係だと思えるのです。

もちろん、考査で高得点を取れるようにするとか

英検に受かるようにするとかいうことも大変重要ですが

興味関心の芽を抜かないことは、教員としては最も重要な仕事のひとつに違いない。

そんな当然のことですが

改めてしみじみ感じました。

 

 

* * *

 

 

今日は今月の英検に向けて、対策をしました。

春からずっと教えている「俺、わかんないよぅ」が口癖のA君(中1)が

今日は先頭の席を陣取って

小さな声で「あ、できた」「できたよ、俺」と呟き、

別の生徒が答えられなかった問題に

「2、2」

などと呟き、採点を終えて

「俺、9点もとれた…」と呟いているのを聞いて

ああ、そうそう、この芽なんだ、と、あったかくなる私でした。

四ツ分 祥子(よつわけ しょうこ)

駿台学園 英語科常勤講師
塾講師5年、私立高校にて非常勤講師2年を経験。2011年度から新天地で常勤講師として勤務。

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