2012.11.23
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面接官の方のひと言

ほしのむらのがっこう 学校管理者 松浦 博孝

また前回の続きから

 

 今回で3回目の掲載となります。大阪の松浦です。よろしくお願いいたします。

 前回は、オッチャンのひと言で私が教師になる方向へ再び向けることができたお話をご紹介させて頂きました。

 今回は、面接官の方のひと言で教師への道につながったお話をご紹介します。

 

面接官の方のひと言

 

 仕事を辞めて教師を目指す決意はいいが、その後のことをあまり考えていなかった自分が甘かったのです。結局、思いが中途半端で見通しもなく辞めてしまい、教育関係の新聞社に内定をもらいながら破棄して、地元に戻ってしまいました。そして働いて貯めたお金を崩して公務員の予備校へ通うこととなりました。通っていても勉強をしているつもりで本気で勉強に取り組むことができていませんでした。

 思いが中途半端なので、案の定、公務員試験もすべて失敗に終わり、本当の意味での無職となり、地元で就職活動をしなくてはいけなくなりました。

 ある日、地元のUターン説明会に行った時に建設関係会社の面接官の方から質問されて答えていくうちに自分の悩みを打ち明けました。

 「私は、本当は教育関係の仕事に就きたいのです。どうしたらよいでしょうか?」と場違いかと思う間もなく自然に言葉が出てきました。するとその面接官の方は私に

 「君はいったい何をしたいのか迷っているのではないかい?まだ若いし、いくらでもやり直せるよ。教育の仕事をしたいのだったら学校へ行ったらどうでしょうか?よく考えることが大切ですよ」と声をかけて頂き我に返りました。

 学校へ通って教員免許を取ればいいのかと思い直し、すぐに本屋へ走り、そこで一冊の本を見つけました。大学編入学の案内本です。教育系の大学で一番、目に留まったのが大阪教育大学の夜間部でした。何が魅力的だったかというと3年次編入学ができて学費が日本一安いのです。おまけに夜間なので昼間にアルバイトができて学費を稼げるという利点がありました。しかし、今まで貯めたお金を公務員の予備校に使ってしまっているので、働いて稼がなくてはいけません。何とか地元の建設関係の会社に新聞の求人広告を通して再就職することができました。

 仕事をしながら、編入学試験に向けて勉強を本気で始めました。身体を鍛えるのが好きなので学生時代に中途半端に終わっていた空手の道場へも再び通い始めました。

 短い時間に集中的に勉強ができる環境となり、試験科目を調べると面接と小論文、さらに選択の学科試験で数学と体育を選択できることがわかり、数学一本に絞って勉強しました。ここまで強く学校へ行きたいと思えたのもUターン説明会で出会った面接官の方の ひと言 のお陰です。

 あの ひと言 を頂けた面接官の方に心から感謝しています。

松浦 博孝(まつうら ひろたか)

ほしのむらのがっこう 学校管理者


社会人経験を得て「であい・つたえあい・つながりあい」をテーマに子どもとともに学ぶ子どもから学ぶ教育活動を展開。様々な学びの場へ自分から積極的に参加して常に教育者修行を行う。同時に様々な武道修行も行っているサムライ教育者。

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