「この歳なら、当然知っているだろう」
と思われることでも、抜けはいろいろとあるものです。
学生時代はフランス語を学びましたが
恥ずかしながら、先日、初めて『星の王子さま』を読み終えました。
この物語では、キツネは王子さまの「気付き」です。
『かんじんなことは目に見えない』
キツネと王子さまとの絆を、別れによって教えてくれるのです。
★ ★ ★
絆といえば、教員と生徒との間にあるものは複雑です。
かつてお世話になった教育実習先の副校長先生が
しみじみ言っていました。
「僕たちの仕事はね、生徒を信じては裏切られ
また信じては裏切られ……、この繰り返しなのね」
だとしたら、裏切られ上手にならないと
教員なんてやっていられないのかもしれません。
★ ★ ★
言うことをきかない生徒
授業妨害をする生徒
悪口をたたく生徒
やれるのにやる気のない生徒
いろいろな形で、教員は「あー、またやられた」と思ったり
「この危機をどう乗り切ろう?!」と内心焦ったりします。
でも、それは当然起こる事態。
「さーて今日は何と言い返してやろうかな」と
待ち構えているくらいのほうが
健康的な教員になれそうです。

四ツ分 祥子(よつわけ しょうこ)
駿台学園 英語科常勤講師
塾講師5年、私立高校にて非常勤講師2年を経験。2011年度から新天地で常勤講師として勤務。
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