前任校で非常勤として2年間過ごしたせいか
いまだに
勉強以外の面で「教えること」がぱっとできません。
* * *
例えば職員室で
生徒A「 ○○先生、いませんか」
わたし「今はいらっしゃらないよ」
生徒A「ありがとうございます」
これは普通のやり取りだと思います。
無言でうなずくとか
ましてノーリアクションでドアを閉めるというのは
やはりおかしい。
世間で通用しないことは
少しずつ正していかないといけない。
というのは、特に私の勤務先の生徒は
高校3年になると指定校推薦やらAO入試やらで
面接をする可能性が高いのです。
受験直前になって話し方の指導を1から10までするよりは
中学の段階から
「その話し方だと通用しないよ」
と言っておいたほうが
実は教員側にとってもすごく楽なわけです。
話し方の他にも
書類の書き方や提出期限を厳守する癖も
日頃から少し厳しく教えておいたほうが良い。
これらの指導が
ひいては生徒の自主性につながるのでは、と期待しながら。
* * *
終業式が終わり、
後始末などあわただしくしていると
「先生」と
高校の教え子がやってきました。
成績が心配でやってきた、とのこと。
実は私もこの生徒のことを心配していました。奇遇です。
少し話をしてから
では、忙しいのでこのあたりで、と言って
「あ、ちょっと」
と、生徒を呼び止めました。
振り返った生徒の、あの、不安げな顔ったら!
でも、呼び止めたのは
課題を出すとか、更にお説教をするためではありません。
「よいお年を」
ふっと笑って、彼は
「よいお年を」と返してきました。
中学の生徒たちも
あと1、2年したときに
せめて普通の受け答えができますように。
* * *
それでは皆様、よいお年を。
四ツ分 祥子(よつわけ しょうこ)
駿台学園 英語科常勤講師
塾講師5年、私立高校にて非常勤講師2年を経験。2011年度から新天地で常勤講師として勤務。
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)