子供のころ
私は早く大人になることばかり
考えていました。
アグネスさんとの対談でもお話しましたが
私は学校、特に高校が
好きではなかったんですね。
これは
授業が嫌いとか
先生が嫌いというわけではなくて
単に
教室という缶詰に
チャイムが鳴るごとに収容されるような
感覚があったからです。
そのくせ
自由を存分に楽しむ頭も力もなかったのだから
おかしな話なのですが。
★ ★ ★
ところで、今は
文化祭シーズンです。
パソコン室の隣では
生徒がドラマかなにかを
撮影しています。
上の階では
文芸部の生徒たちが展示の準備をしているし
絵筆をもってジャージ姿でうろうろしている高校生の教え子たちもいます。
明日の昼は英語劇の再演のため
中学3年生たちが勢ぞろいとなるはずです。
みんな楽しそうだなぁと思いながら
私は積もり積もった山に
新たなタスクが降ってくるので
ワタワタしっぱなしです。
仕事は逃げられるものではありません。
でも文化祭の準備は
手を抜きたければいくらでもできるし
とことん追求すれば、いくらでも夢中で取り組める代物です。
自由、というこの美しい響き。
ああ、生徒はいいなぁ……。
★ ★ ★
考えていた矢先
非常勤の先生に言われました。
「いいなぁ先生は、生徒と一緒に文化祭準備ができて」
んん、確かに、これはこれで楽しいかも。

四ツ分 祥子(よつわけ しょうこ)
駿台学園 英語科常勤講師
塾講師5年、私立高校にて非常勤講師2年を経験。2011年度から新天地で常勤講師として勤務。
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)
「教育エッセイ」の最新記事
