2011.09.06
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少女の目をしたおばちゃん

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長 野村 泰介

 

私の勤める学校には、卒業生がたくさん学校に遊びにやって来ます。

彼女たちの卒業後の進路は様々。大学に行って最先端の研究に忙しい人もいれば、バリバリ働き、20歳そこそこで自分の店を持っている人、かわいらしいママになった人、それぞれの人生を楽しそうに語ってくれるのを聞くのが私たち教員の何よりの楽しみ。

 

さて、教員歴10年そこそこの私の周りに集まるのは、20代の若い卒業生が中心ですが、ベテラン先生の周りにはちょっと年齢層の高い卒業生が集まります。卒業後15年、20年経っても、当時の仲好しグループを集めて職員室にやってきます。

 

ある日、妙齢の女性グループが職員室にやってきました。

 

「あの、○○先生はまだいらっしゃいますか・・?」

 

控えめに尋ねられた彼女たちを、その先生のところへ案内すると、突然大きな声で

「○○先生~久しぶり~!!」

その瞬間、彼女たちと先生の周りだけ20数年前にタイムスリップ。彼女たちの目は10代の少女になっていました。

 

これが学校の良さなのでしょう。私学で先生の転勤がないので、当時の担任の先生がずっと学校にいる。いつ母校に行っても、恩師がいる安心感。親子で同じ先生に担任をしてもらったという方も大勢いらっしゃいます。

 

私もそのうち年をとれば、少女の目をしたおばちゃん卒業生を相手に、当時のお互い若かった写真でも見ながら昔話をするような時期がやってくるのでしょう。あるいは、今受け持っている生徒の娘さんを担任することになるかもしれません。ベテラン先生の周りに集まる卒業生たちを見ながらそんなことを考えると、なんとなく心がホっとします。

 

さぁ、2学期もがんばりましょう!

野村 泰介(のむら たいすけ)

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長
今年創立125年の女子校の広報を担当しています。岡山市内唯一の女子校として、その特色をアピールできればと思います。

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