2011.08.09
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岡山からできる支援活動 後編

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長 野村 泰介

 前回の続きです。被災地から遠い岡山でできる復興支援を考えていた山陽女子高校2年D組では、地元百貨店との共同企画で「東北復興支援物産展」を開くことを思いつきました。

 

「君たち、実際に東北に行って、この目でオススメの商品探してきたら?」との言葉に動かされた生徒は、実際に東北行きを企画します。

 

物産展で販売する商品リサーチのために、東北各県の高校生にアンケートを送っていました。アンケートに返答してくれた高校のうち、数校の生徒が本校の生徒とメールのやりとりをしていました。その中から、さらに話を詰めていった学校に訪問することになりました。

 

7月、クラス内での話の結果、実際に東北に行くのはクラス代表1名、そして安全上の面から担任の私も同行する、ということが決まりました。1泊2日、福島、宮城、岩手の旅です。

 

まず最初の訪問校は岩手県一関市の高校。この学校では授業の一環として地元で採れたブルーベリーを使ってオリジナルのジャムを製造・販売しています。このジャムを物産展で販売するためのお願いに、と学校を訪問したのですが・・・。地震の影響でジャム製造設備を持つ校舎が使用不能になり、まとまった数を岡山へ出すことができないとのこと。しかし、本校の生徒と一関の高校生と色々話した結果、製造設備を別の場所に移し、夏休み返上でジャムを作っていただけることになりました。

 

次に宮城県仙台市の高校を訪問しました。対応してくださった先生は、自宅1階部分を津波で壊されてしまいました。先生の自宅周辺を車で案内していだきましたが、折れた街灯、つぶれた車、うず高く積まれたガレキの山など、被害の大きさを物語っていました。

 

この日は、仙台市の学校の教室に泊めていただきました。本校の生徒と、仙台の生徒がいっしょにふとんを並べて夜遅くまで色々な話をしていたようです。

 

翌日、仙台の生徒が勧めてくれた仙台名物「笹かまぼこ」の会社を訪問、製造工場も含めて見学させていただきました。工場で笹かまぼこを試食し、岡山で売るための商品を決めてきました。

 

そのほか、福島県福島市のJAを訪問し、原発事故の農産物への影響の話を聞いたり、各地の名産を食べ歩いたりと充実した1泊2日となりました。

 

やはり、自分の目で見るのと見ないのでは意気込みが全く違ってきます。東北へ行ったのはクラス代表1人でしたが、岡山に持ち帰った経験をクラス全員で共有し、9月中旬の物産展に向けて、現在準備を進めています。9月下旬ころには「物産展大成功!」の投稿ができればいいなぁと思っています。

野村 泰介(のむら たいすけ)

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長
今年創立125年の女子校の広報を担当しています。岡山市内唯一の女子校として、その特色をアピールできればと思います。

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