2011.05.06
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先生だって、本気です。

駿台学園 英語科常勤講師 四ツ分 祥子

生徒のことを考えていると

私が中学生・高校生だった時って

どんなだっただろう……と

いつも自分と照らし合わせてしまいます。

 

★ ★ ★

 

私にも、勉強そっちのけだった時期があります。

どうにもやる気にならなかったり

勉強の意義が見出せなかったり

他に興味関心が向いていたりと

パターンは様々です。

でもたいていの場合は

文化祭や新入生歓迎会のような

行事に夢中だったせいだと思います。

お祭り事を盛り上げるためなら

とことんやらねば、と

準備段階から

人一倍気合を高めていました。

 

★ ★ ★

 

高校時代なら

「文化祭終わった~」

と言って倒れていられますが

教員という立場では

イベントに情熱を注いで灰になるわけにもいきません。

もしもイベントの準備をせねばならないなら

選択肢は3つです。

手を抜くか(それは性格上、無理)、

力の配分を工夫するか(それほど器用ではない)、

休日働くか。

 

★ ★ ★

 

私のGWの目標は

一学期の英語科の一大イベントである

中学3年生の英語劇の台本を

いかに完成形に近づけるか、でございます。

セリフはもとより

必要な大道具や登場人物たちの服装、

音響まで考えておかねばなりません。

そこまで準備しておけば

いざ本格的に準備し始めるときになって

他の先生方や生徒が動きやすくなるからです。

しかし、ここ数日、

劇について考えれば考えるほど

私の頭の中をキャラクターたちが勝手気ままに動き回り

プロの役者のような立ち居振る舞いをしながら

やれ出番が少ないだとか

こんな長いセリフが言えるかとか

ああだこうだと騒ぐのです。

それらを説き伏せながら

孤独な作業を続けています。

 

★ ★ ★

 

さて、ここで

ふと日ごろの生徒の様子を思い出したのです。

教科書の発音をするときに

間違えたら恥ずかしいとか

面倒くさいという思いがあって

小さな声になる生徒は必ずいます。

普段、声を出せない生徒が、劇で声が出るはずありません。

「えー、英語のセリフなんて

 きれいに発音できないもん」

と言い訳をして

何を言っているかわからない『モゴモゴ劇』になっては

元も子もありません。

こんな劇を観客が面白がるわけもなく

まして演技する当の生徒たちも

楽しいはずがありません。

 

★ ★ ★

 

生徒諸君、

皆さんにとって

忘れられない劇となるよう

準備していますから

どうか本気でこのイベントを楽しんでね。

四ツ分 祥子(よつわけ しょうこ)

駿台学園 英語科常勤講師
塾講師5年、私立高校にて非常勤講師2年を経験。2011年度から新天地で常勤講師として勤務。

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