2011.04.11
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韓国交流校から学んだこと

河内長野市立美加の台小学校 指導教諭 梅田 昌二

10年前の韓国のICT環境

10年前の2001年1月、韓国交流校「韓信初等学校」を訪問させていただいた。韓国は何年かぶりの大寒波とのこと、まずソウルの街の寒さにびっくりさせられた。次に驚かされたのは、韓国の学校の教育環境である。各教室に設置されていた大型提示装置(リアプロジェクション)、はめ込み式で導入されているコンピュータ。高速のインターネットに接続されているサーバーコンピュータ。「いったいこれは何なんだ」と思わず心の中で叫んでいた。

   

当時、私の赴任校ではインターネット接続はなく、コンピュータもようやく20台整備されたばかりの時である。韓国の先生方に聞けばコンピュータの活用は、授業改善に大きな力になっているとのこと。また子どもたちにとって、コンピュータの活用能力は今後、絶対に不可欠であり、2年前から積極的に指導していると校長先生が熱く語っておられた。

韓国の小学校での英語教育

さらに、英語教育についても小学校1年生からスタートされているとのこと。広い廊下の一部に「イングリッシュゾーン」と書かれた場所がある。そこでは英語以外でのコミュニケーションは禁止とのこと。児童達はその中で、休み時間や放課後に友達や先生と会話をするのである。

こんな事実を目の当たりにして、こりゃ駄目だとに痛感したのが10年前である。日本の学校を何とかしなくては、日本の未来も子どもたちの将来もとんでもないことになる。そんな危機意識を持っての帰国だった。それまで、研修のために国内の様々な所へ出張し、多くの学校を見学したが、正直こんな衝撃を受けたことはない。日本の先生は、国内の学校だけでなく海外の学校へ、もっと積極的に研修に行くべきだと感じた。そうすれば日本の良いところと、問題点について正しい認識をすることができる。とはいえ、旅費予算も乏しい昨今、海外への研修はおそらく自費になり、しかも年休をとっての旅行になるだろう。この韓国交流校の初訪問も当然、自費旅行だった。しかし自分の教師としての人生を大きく変えてくれた。とても意義深い旅行でした。

梅田 昌二(うめだ しょうじ)

河内長野市立美加の台小学校 指導教諭
10年前の2001年1月に韓国交流校を訪問、その先進性に驚嘆。以後、学校の情報化と国際化に微力ながらも悪戦苦闘の日々を継続中。

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