2011.02.21
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その後の話

北海道真駒内養護学校 教諭 遊佐 理

今まで、つれづれ日誌に49本の記事を書きました。
今回が記念すべき50本目の記事です。

今までの記事を読み返してみると、そのときの思いがリアルにわき上がる文章や逆にそのときに何を考えていたのかさっぱり分からない文章など、いろいろな言葉たちが並んでいます。
時には、神様が降りてきたように15分ぐらいで一気に書き上げることもあれば、締め切りギリギリまで何日も筆が進まない時もありました。ただ、一気に書き上げた時にはとんでもない間違いも多く、神様は神様でも「笑いの神様」が降りてきていたような気がしていました。

今回は、50本目の区切りとして、後日談をいくつか紹介したいと思います。

2009年4月3日
「はじめまして」
この記事は、つれづれ日誌第1本目の記事でした。
この記事が掲載されるまでとても緊張し、夜中12時にチェックして自分の記事が載っているのを見たときにはとても感動しました。
このときは、自分の名前の由来を紹介しました。
それ以来自己紹介をするときには「理科の理」ではなく「理想の理」と紹介するようにしました。
最近は、俳優の向井理さんが連続テレビ小説などで有名になったおかげで「向井理の理」というと通じるようになりました。

2009年6月12日
「自立について考えていること」
この記事は、安居先生のつれづれ日誌にインスピレーションを得て書いた文章です。つれづれ日誌で勝手にコラボレートしたのですが、その後、安居先生からありがたいメッセージをいただくこともでき、とてもうれしかったです。
「自立」とは人とのつながりの中で得られるものだと今も考えています。

2009年7月24日
「地域学習失敗談(1)」
本当は、失敗談を連続して掲載する予定だったので(1)をつけましたが、他の記事との兼ね合いでタイミングを逃してしまい、結果としてはこれひとつを掲載しただけでした。
僕の失敗はこれ以外にもたくさんあり、理科の実験の約束事を忘れてしまって子どもから指摘されたり、地域学習校の子どもたちとはしゃいでいたら「みんな今日はうるさいにもほどがある」と一緒に怒られたり、上靴のまま外へ出て行ってしまったり…とここには書ききれないほどの失敗があります。
もしかしたら、遊佐はそんなに失敗していない、と勘違いされていたら嫌だな、と思ってここに書きました。

2009年8月7日
「青空」
その年の冬、その子と2人で雪のグラウンドの上で寝転がったこともありました。
雪のベッドは低反発ベッドのように身体にしっくりと馴染んでいました。
ただ、雪のベッドはものすごく冷たくて、2人そろってすぐに音を上げてしまいました。

2009年9月4日
「言葉のスリップ」
今でも、言葉のスリップは頻発しています。
最近はそのまま流さずにしっかり聞き直すことができるようになり、ちょっと自信につながっています。
家に帰って、我が子と話していると、そういった「聞き間違い」のオンパレードで、自分でもおかしくなります。
とても残念なのは、それらの聞き間違いを覚えていないことです。少しでも覚えていたら紹介できたのですが…。

2009年9月18日
「離れていても」
この記事の中で紹介した先生ですが、知り合いの先生がお会いしたことがあるということが分かりました。
全く接点がないように思えても、意外なところでつながるものだな、と感心しています。
そのうち、その先生にお会いできるチャンスがあるといいな、と思っています。

2009年12月25日
「野生のカン~僕の中の鳥瞰図~」
この記事はとても反響が大きい記事のうちのひとつでした。それだけ、僕の特別装備がおもしろかったのかもしれません。
最近、野生のカンに変化が生じています。
人に道を気軽に尋ねられるようになり、自分でしっかり覚えなくても済むことが増えました。それとともに、野生のカンが弱くなってきて、道に迷うこともしばしばあります。
これが普通の感覚なのかなぁ、と道に迷いながら新鮮な感覚を味わっています。

2010年3月19日
「卒業」
このときの卒業式では、とても感動しましたが泣きませんでした。会場の最後列で子どもたち一人ひとりに声をかけ、明るくわらって見送りました。みんなの笑顔がとてもまぶしい、とても良い卒業式でした。

2010年6月25日
「シャープペンシル」
あのあと、周りの人にお気に入りのシャープペンシルの話をしたところ、「そんなにどこが違うの?」と聞いてくる人と「ちょっと貸してほしい」という人がいました。後者の人は、使ってみて気に入ってもらったようで、僕と同じシャープペンシルを買っていました。ちなみに、あれからもう1本シャープペンシルが増え、僕の手元には同じシャープペンシルが8本あります。

2010年7月9日
「いいところ3つと改善点1つ」
この記事も反響が大きかった記事のひとつです。
その多くが「共感した」というご感想で、とてもうれしかったです。
人に対する評価もそうですが、特に自己評価でいいところを3つ探せるようになるととても温かい気持ちになります。
最近は、そうやって自分を勇気づけています。

2011年1月24日
「地域学習を支えるもの」
これまで僕が書いた記事の中で地域学習に関する記事が一番多かったのではないかと思います。
つれづれ日誌の編集部の方からは、地域学習の記事は読者の関心が高かったという話も聞きました。
自分が頑張っていることだっただけに、とてもうれしく思います。
つれづれ日誌では、あえて地域学習の意義や成果についてポジティブに伝えるように努めてきました。一方、地域学習の取り組みはポジティブな面ばかりではなく、それ以上にうまくいかない悔しさも味わってきました。
特に、自分が伝えたかったことがうまく伝わらず、相手が困惑したり落胆したりする様子が見えるときには自分の力不足を痛感しました。
2月の末に、地域学習の報告を校内の先生方にすることになっています。自分が思っていることをシンプルに伝える方法について考えているところです。



2年近く執筆をして感じたこと、それは、2年の歳月は振り返ってみればあっという間だったこと、その中でも成長していることや新たな課題がたくさんあったこと。
こうして改めて振り返ってみて、そのことに気づかされました。

僕にとって、つれづれ日誌は僕の成長記録だったと、そう思っています。

遊佐 理(ゆさ おさむ)

北海道真駒内養護学校 教諭
特別支援教育コーディネーターになって3年目。特別支援教育のプロフェッショナルとして、笑顔で人と人とをつなぐことを目指して頑張っています。

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