2010.09.28
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キーワードは「見える化」

独立行政法人国立青少年教育振興機構 教育事業部 企画課長 松村 純子

 今月、2つの研修(講習)に参加しました。
 教育活動にすぐ直結しないかも知れませんが、私の職場では大切な研修です。

 一つ目は、「安全運転管理者講習」です。これは、私の勤務する施設では選任しなくてはならない「安全運転管理者」のための法定講習です。この研修は、職員・社員が交通事故をおこさないために、安全運転管理者自らが学ぶものですが、研修で学んだ事を職場に戻り、皆に伝えるという責務があります。

 二つ目は、「接遇研修」です。私の職場は、利用者の方々と対応する事が多く、毎年職員全員で行う大切な研修です。
 今回は、ビジネスマナーの向上として、「ホウ・レン・ソウ&クレーム応対研修」を実施しました。

 この二つの研修に共通したキーワードは、「見える化」でした。
「見える化」は、研修で学んだ事を実践化するための効果的手法です。なぜ「見える化」が必要なのかというと以下の2つがあげられます。

1.問題を見えるようにすることが問題解決の原点
 
 これは、問題を隠さないということです。今問題が起きていると言うことをオープンにする事です。事故にもクレームにも共通する事です。学校現場にも共通する事でしょう。

2.問題把握のために「基準の見える化」を図る

 これは、問題発生の裏には基準が無かったり、基準が全員に知られてなかったりという事があげられます。職場のコミュニケーションも同様に心で思っていても伝わりませんから、「おはようございます」「ありがとうございます」と口に出す事なのです。
 守るべき約束事は全員に周知させる事が必要となるわけです。
 
 しかし、「見える化」にも落とし穴があります。

 それは、どんなに「見える化」しても見る意思がない人には見えないということです。どこの職場でも、パソコン環境が充実し、ネットワーク化され、必要な情報をパソコン内で公開したり、メールで送信したりします。ここで陥りやすいのが、公開しているから、送信したから「誰もが見ているだろう」と錯覚してしまうことです。結構見ていない人がいるということです。

 やはり朝会などで話すこと(face-to-face)が誰もが自然と目に入る耳にすることのできる本当の意味での「見える化」だと感じました。

 また、職場のコミュニケーションを図る上で、「呼ばれたらすぐに立つ」「内容を復唱する」「仕事が完了したら報告する」など、一人ひとりが自分の行動が「見えるように努力をする」ということは、とても必要な事だと改めて感じました。

 学校に勤務していた時は、当たり前と思っていた職員室に貼られていた「校務分掌」も「見える化」だと改めて思いました。「学校目標」も「学年目標」も「学級目標」も全て「見える化」です。

 研修で学んだ事を「見える化」に向けて進めたいと思っています。

松村 純子(まつむら じゅんこ)

独立行政法人国立青少年教育振興機構 教育事業部 企画課長
元小学校の教師です。勤務地の異動に伴いしばらくお休みをしておりましたが、2年半ぶりの再登場です。「青少年の体験活動の重要性」を発信したいと思います。




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