2010.10.04
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リフレーミング

北海道真駒内養護学校 教諭 遊佐 理

いつも金曜日に登場していた遊佐です。

つれづれ日誌第八期から心機一転月曜日に登場することになりました。
週の始まりにふさわしい、はつらつとした文章を心がけて書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

今回は、改めて自己紹介をしたいと思います。

僕はよく周りから「老けている」といわれることがあります。しかし、一方では「落ち着いている」ともいわれます。
また、僕はよく周りから「いつまでも同じことでくよくよしている」といわれることがあります。しかし、一方では「細かいエピソードの記憶がすごい」ともいわれます。
そして、僕はよく周りから「はっきりしない」といわれることがあります。しかし、一方では「気配りができる」ともいわれます。

一見、全く違うようなこの二つの評価ですが、実は同じ物事を別の角度から見ているのではないかということに気づきました。
皆さんも、「よく言えば○○だけど、悪く言えば××だよね」という言葉で表現することはないでしょうか。

そんなことを考えるきっかけとなったのは、つい先月受講したケアマネージメントの研修会でした。

僕は、アセスメントの演習の中で、以下のような課題を与えられました。
「以下の設問に対して、できるだけポジティブな考えを提案してください。」
例として提示されていたのは
「優柔不断なんです → 物事を慎重に考えてできるんだ!」というものです。

そこから、提示された課題を一生懸命ポジティブに考えて表現を変えていきました。中には、「お金が貯められない。」という課題もあり、それに対して僕は「お金が貯められないという課題を意識しているのがすばらしい。」と表現しました。中には、「お金を使うことで社会貢献ができている。」と表現される方もいて、なんとポジティブな、と感心しました。

このように、マイナスなフレームでの捉えをプラスのフレームに置き換えていくことを「リフレーミング」と呼ぶことをこの研修会で教えてもらいました。

物事の性質には様々な側面があり、悪く見える側面があれば、逆によく見える側面も必ずあります。
できる限りいろいろな視点から物事を見ていき、その中でも一番よく見えるものの見方で評価すれば、お互いに気持ちよく関われるのではないでしょうか。

そのためには、前回のつれづれ日誌でも書いたとおり、いろいろな視点を持つ経験が必要だと思っています。

実際、僕にはこんな経験があります。

僕がコーディネーターになりたての頃、4人の先生方から同じ時期に別々の場所で同じことをいわれました。
「遊佐先生の説明は相手に伝わりにくい。」と。
とても近い人たちからの評価だったので、正直、とてもへこみました。
そんな中、そのことを相談した方からこんなお返事をいただきました。
「相手に伝わりにくいと指摘されるというエピソードは、それだけ素直に人の話に耳を傾けられるというたぐいまれな長所だと私は思いますよ。すばらしい」と。

僕がだめだと思っているところも、その方によって長所となり、そうやってほめてもらえることで僕はとても勇気づけられました。

その人のことは、今でもとても尊敬していますし、いつか、そんな言葉で周りの人を勇気づけられるような、そんな人になりたいと思っています。

今回は、最近心に響いた「リフレーミング」に関連して、僕の性格を紹介いたしました。

さっき紹介した以外にも「二面性がある」「突拍子もない」「大事なことをぎりぎりになって言う」といったようなことをいわれます。
これらをリフレーミングするとどうなるのでしょうか? あまりポジティブに自分を褒めることに慣れていないので、だんだん恥ずかしくなってきました。この話はここまで、としたいと思っています。

結局、最初に宣言したような、はつらつとした文章にはなりませんでした。ちょっとハードルをあげすぎたようです。
やはり、ハードルを下げ、これからも僕らしい文章を書いていきたいと思います。
第八期もよろしくお願いします。

遊佐 理(ゆさ おさむ)

北海道真駒内養護学校 教諭
特別支援教育コーディネーターになって3年目。特別支援教育のプロフェッショナルとして、笑顔で人と人とをつなぐことを目指して頑張っています。

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