2010.09.24
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こどもたちだけでなく、動植物を大切にするニュージーランド

建築家(グローバルアーティスティック代表) 岩崎 亮平

これまでNZについて書いてきましたが、今回が最終になります。NZに住んでみて日本と違うところはたくさんありますが、こどもたちや動植物を大切にするという意味ではかなり考え方が違うと感じます。

学校の近くでは道路に必ずスクールゾーンの表示があり、車に注意を促します。また写真上にあるように、横断歩道にオレンジ色の丸い印のポールが立っていますが、これがある横断歩道に人が立っていれば車は必ず止まらなければなりません。
また道路には必ず両側に歩道があります。(山道など狭い道にはありません)広い道路だと自転車道もあります。そして判り易いように表示看板がありますし、歩道にも人が走っている姿や自転車の絵まで描いてあります。(写真中)

こどもたちに限らず全ての歩行者が車より優先されています。ショッピングセンターの駐車場には、いたるところに車が徐行するようこぶ(ハンプ)が作ってあります。これは一般の道路にもかなりあります。(写真下)
日本ではほとんど見かけませんが、ぜひ見習って欲しいものです。

動物に関しては、日本同様、犬、猫を飼う人が多いのですが、大切にします。虐待しているとすぐに通報され逮捕されてしまいます。野鳥も人をまったく怖がらず、寄ってきて餌をもらいますし、すずめがフードコートの中にまで入ってきて床にこぼれた食べかすをつついています。オープンカフェでも、客が食べ残しを歩道にばらまくと、すぐに鳥が集まってきてきれいに食べつくします。
NZには昔から有名なキーウイや飛べない鳥が生息していますが、理由は天敵がいなかったということで、現代の人間にも受け継がれているようです。

植物に関しては、道路に面している木々はたとえ自分の敷地に植わっていても勝手に切ることができません。もし切れば罰金だそうです。そして至るところ土面よりも芝生が圧倒的に多いのですが、どこも手入れが行き届いています。散歩をしていても、いつもどこかで電動芝刈り機の音がしています。

また自宅近くの砂浜海岸に行くと、砂浜と芝生公園の間に雑草のような草が一面に生えていますが、わざわざ人が植えています。そして養生中のエリアはロープで囲ってあり、看板が立ててあります。

「草を踏まないで!砂丘から砂が飛ばされないように草を植えています。次世代の人たちが美しいビーチを楽しめるように・・・」


冒頭にも書きましたが、今回が最終回で一旦お休みしますが、NZのトピックスが溜まり次第、また土日のイレギュラーに寄稿したいと思います。ありがとうございました。
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岩崎 亮平(いわさき りょうへい)

建築家(グローバルアーティスティック代表)
建築設計の仕事が本業ですが、「こども建築ワークショップ」を主宰し、学校へ出前授業を行っています。子どもに関わること全てが私のライフワークです。子どもは人類の宝者ですから。

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