2010.06.09
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ざっくり経済

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長 野村 泰介

今年は現代社会の授業をすることが多いです。先日、生徒たちに授業で苦手な分野を書いてもらいました。すると、ほとんどの生徒が「経済」と書いていたのです。

確かに教科書の言葉、関心を持たないと難しいものが多いです。

国内総生産 マネーサプライ 売りオペ 買いオペ 公定歩合 国際分業 比較生産説 神の見えざる手 プラザ合意 

思いつくままに用語を並べてみましたが・・(みなさん、どれだけ知ってますか?)
私自身、学生時代は経済分野に苦手意識を持っており、正直大嫌いでした。

小テストの結果、定期テストの結果を分析してみますと、「その場で覚えた気になっても定着しない!」ということがわかりました。

そこで授業改善!本来ならば教科書にそって、がっつり解説しなければいけないところですが、もっと大胆にざっくりいくことにしました。

例えば、なぜ、好景気がずっと続くと、政府や日銀は景気を抑えようとするのか・・?
ざっくりいくと以下のような感じです。

景気が良い=市中に多くの通貨が出回っている状態=みんな金持ち

これって困るよな?なんで困るかって?

なぜ、1万円札はありがたいのか?
それは1万円札が「レア物」だから。みんなの財布に滅多に入ってないよな?

だけど・・・町中1万円札だらけで、トイレに入ったらトイレットペーパーの代わりに1万円札置いてあったらどうする?

チリ紙扱いの1万円札を誰もありがたがらない。そんなもん持って買い物行っても何も売ってくれないぞ!!?

この状態、「通貨の価値が下がった」と言う。1万円札が今の価値を維持し続けるには1万札は「レア物」の地位にいなければいけないのだ!

景気が良すぎると、市中のお金がだぶついて、やがては通貨の価値が下がってしまう。

通貨は政府と日銀がタッグを組んで管理してる。そのプライドにかけて、価値を下げるわけにはいかない。だから、好景気も度がすぎると、政府・日銀は市中の通貨を回収しようとするわけ。

その回収方法として、時に増税してみたり、金利上げてみたり、はたまた債権売りつけたり・・色んな方法がある。

ホントにざっくりでしょう?経済の専門家から怒られるかもしれませんね?しかし、経済アレルギーの緩和くらいの役には立つはずです。

ざっくり経済講座、どのくらい効果があるものでしょうか?今週末の模試の結果が楽しみなような怖いような・・。

野村 泰介(のむら たいすけ)

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長
今年創立125年の女子校の広報を担当しています。岡山市内唯一の女子校として、その特色をアピールできればと思います。

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