2010.04.09
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ありふれた言葉ですが、もう一度考えてみたい「家族の絆」

建築家(グローバルアーティスティック代表) 岩崎 亮平

私は自転車が大好きです。6年ほど前からどこへ出かけるにもまず自転車でのルートを考え、天気を考え、所要時間を考えます。
仕事にも買い物にも、人との待ち合わせにも、もちろんただ単に走るためだけにも使います。少々の雨でもカッパを着て走ります。(雷雨の時はさすがに怖いのでやめますが。。)
ご存知のとおり、自転車は二酸化炭素は出しませんし、からだにも良いし、気分爽快で良いことずくめです。

ところが、3月19日の深夜、仕事帰りに、家路を急ぐあまり自転車ごとコンクリートに激突し顔面を強打してしまいました。すぐに救急車で病院に運ばれ、緊急手術。そして入院することに。ここでは詳細は述べませんが、大怪我でベッドに横たわる毎日でした。
最初はなぜこのような事になったのか、納得できませんでした。今までまじめに仕事をし、他人を傷つけることもなく生活してきたつもりでした。
それなのに、神はなぜ罰を与えたのか。。。

しかし、一人病室でいろいろ考えているうちに、はっと気が付きました。
私は確かに他人にも社会にも迷惑もかけず、世のこどもたちに対しても仕事以上に一生懸命してきましたが、一番身近な家族に対してはどうだったろうか?
妻や一人息子に対して充分に愛情、思いやりをかけてきただろうか?と。
入院中、妻はほとんど毎日病院に来て優しく私を助けてくれて、今海外留学中の高1の息子も周囲に一時帰国するとさえ言っていたようです。

私にとって、家族はあまりにも近すぎて空気のような存在となり、日頃の感謝とか愛情をどうやら忘れてしまっていたようです。そして遅いながらも家族の大切さ、優しさ、大きさに気が付いたのです。ですから大怪我をしたにもかかわらず、気分は爽快です。
もし今回のことがなければ、気が付かないまま今後の人生を送っていたかもしれないと考えると、逆に恐ろしくなります。

ここ数年、息子の事で考えが食い違い離れつつあった夫婦仲でしたが、退院の時は、京都鴨川の満開の桜の下を手を繋ぎ、家族の絆をかみしめながら家へと帰りました。
ありがとう!!

岩崎 亮平(いわさき りょうへい)

建築家(グローバルアーティスティック代表)
建築設計の仕事が本業ですが、「こども建築ワークショップ」を主宰し、学校へ出前授業を行っています。子どもに関わること全てが私のライフワークです。子どもは人類の宝者ですから。

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