2010.03.31
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継続させることって何?

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長 野村 泰介

つれづれ日誌第7期のスタートを切らせていただくことになりました。2週間に1度、原稿を書くようになって今期で3年目。よくもまぁ続いたもんだなぁと自分でも驚いています。

だいたい1回に書く原稿が約1000文字。今まで52回分書いていますので文字数にして52000字、400字詰原稿用紙にすると130枚分。結構な分量です。

ひとつのことを長く続けるというのは実に難しいことです。それは最初の意気込みが大きければ大きいほど続かなくなります。私が毎年4月にものすごい情熱をもって始めつつ、すぐに挫折してしまうものは「学級通信の発行」。担任を始めた頃は年間70号くらい出していましたが、少しずつ少なくなりました。ちなみに昨年は1号も発行していません。正確に言うと、発行するのをやめました。それには理由があります。

先生たちが持つ「4月のやる気」はすさまじいです。「やる気モード」の先生に近づくだけで感電しそうになります(笑)。たぶん、私も他人を感電させるほどの「やる気モード」を出している一人ではないかと思います。しかし、これがいけない。他人を感電させるオーラなんてそう長続きするもんではありません。マラソンを全力疾走で駆けるようなパワーの使い方だとすぐに全エネルギーを使い果たして「ガス欠」ですよ。

「学級通信を毎日発行するぞ!」なんていうハードルが高い目標をいきなり立ててしまうと1年間持ちません。ちょっとの小石でつまづいたときに「はぁ・・俺はなんてダメ教師なんだ・・」みたいに過剰に自身を喪失して、この年はそこで「休刊」になってしまいます。数年前の私がこの状態でした。

しかし、職員室の中には継続的に学級通信を発行し続ける先生も大勢います。彼らはどのようにモチベーションを維持しているのでしょう。学級通信発行を継続できる人は私のように「号数を稼ぐ」という発想を持っていません。自分の伝えたいことを伝えたいときに発行する・・・その結果として継続発行しているだけなのです。

このことに気づいたのが2年前。「学級通信って何のために発行するのだろう?そうだ!教師と生徒のコミュニケーションの手段なんだ。いや待てよ?コミュニケーションなら通信以外にも方法があるのでは?」ということから、「発行することを目的にしていては継続できるはずがない!」そこで私の出した結論は、「学級通信を発行しない」ということ。気がラクになりました。

「継続させよう」と思ってるうちは何も継続できないということですかね?さて、つれづれ日誌も書きたいことがあるうちはダラダラと続けさせてもらおうかと思っておりますので、これからもよろしくお願いします。

野村 泰介(のむら たいすけ)

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長
今年創立125年の女子校の広報を担当しています。岡山市内唯一の女子校として、その特色をアピールできればと思います。

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