2010.02.22
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家庭の食卓と食育

明石市立王子小学校 主幹教諭 原田 幸俊

 立春がすぎましたが、関東地方でも積雪とのニュースが流れてきます。まだまだ寒さが身にしみる今日この頃です。しかし、木々は芽吹きの準備を始めています。我が家の梅の花もほころび始めました。こちらが働きかけをしていないからかも知れませんが、子ども達からはこの変化を知らせるメッセージは届きません。ちょっぴり残念な気がします。

 我が家の娘からは、「家だけだったの筑前煮の天ぷら(^^)/」というメールが届きました。県民性を話題にしたバラエティ番組を見ていた娘からのメッセージです。私も妻と見ていたのですが2人で大笑いをしました。前の日の残り物の煮物を天ぷらにする県があるという趣旨の番組だったのですが、我が家ではそれが当たり前だったのです。

 妻がその県の出身者でなのですが、妻自身もそれがその県独特のものとは思っておらず普通に筑前煮を天ぷらにして食卓に出していたのです。子ども達もそれも当たり前に食べ、結構好物の一つにしていたのです。わたしも全く違和感がなかったので関西地方でも同じような習慣があったのかも知れませんし、私が慣れちゃったのかも知れません。どちらにしてもそれが当たり前の食事なのです。

 今日は県民性の話ではありません。子どもの時から家庭で食べている日常の食事が、その子にとっての食事のイメージになっているという話なのです。我が子の場合、筑前煮の天ぷらを当たり前のように食し、それどころか好物の一つになっていたのですが、それが他の人の常識とは違っていたのでびっくりしたのです。

 子どもにとって家庭での食事は、その後の食生活を左右します。いろいろな事情はあるとは思いますが、朝御飯を抜いてくる子とか、夕食をチン!で済ませている子が結構いることにちょっぴり心配なのは、私だけなのでしょうか?家庭での食事は食育の第1歩だと思います。

原田 幸俊(はらだ ゆきとし)

明石市立王子小学校 主幹教諭
小学校の低学年の教育に関心があり、細々と研究を続けています。特に生活科や幼少の連携について興味があります。韓国の教育についても低学年教育はいろいろ共通点が多く興味を持っています。

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