2009.09.16
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キラキラ輝く瞳はやっぱり素敵ですね

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長 野村 泰介

放課後になると職員室の真上にある音楽教室から元気なラッパの音や勢いのある打楽器の音が聞こえます。そう、吹奏楽部が練習しているのです。

山陽女子中学・高校の吹奏楽部は今から25年ほど前に同好会から発足したと聞いています。学園123年の歴史からみるとまだまだ新しい部といってもよいでしょう。実力もテレビで紹介されるような全国レベルにはまだ届いていません。しかし、私は本校の吹奏楽部に計り知れない可能性を感じています。

吹奏楽の部員は一年を通じてほとんど休みがありません。登校したらまず朝練!放課後もすぐ練習場所に集合!そして日が落ちるまで音出しは続きます。長期休業中は合宿なども行われ、おそらく家にいる時間より学校で楽器に触っている時間の方が長いでしょう。私が吹奏楽部に可能性を感じているのは、こういった練習量の多さではありません。

吹奏楽部の部員はいつも朝練の前に「いつも大きな音を立てて迷惑をおかけするから」と、自主的に学校内外の清掃活動をしています。清掃だけでなく日々の挨拶など立ち居振る舞いなど、先輩が後輩を指導するシステムが出来上がっています。私はこの部分を評価したいのです!


最近、高校3年生の吹奏楽部の部長さんとよく話をします。彼女は50人以上の部員をまとめるリーダー。中高一貫ですから、一番下の学年とは5歳も歳が離れています。ちょっとした大家族のお姉さんですね。彼女の話を聞いていると、彼女を一流のリーダーに育んだ吹奏楽部という組織に感服します。

そんな彼女に聞いてみました。「吹奏楽部に入ってて一番良かったことって何?」
すると、彼女は「私、高校に入学したころ、憧れていた先輩がいたんです。その先輩に追いつくためにがんばって、最上級生になった今、その先輩に近づけた!と実感できるようになったんです。そして、自分を肯定できるようになったと同時に、周囲の人も自分を認めてくれて・・・そのことがとても嬉しくて、良かったことですね。」

話す彼女の目はキラキラと輝いて、とてもキレイで素敵でした。

おそらく吹奏楽部での生活は楽しいことばかりでなく、時には人間関係のちょっとしたもつれもあったことでしょう。そのような困難を乗り越えて出てきた自己肯定の総括。私が高校生の頃を思い出してみてもなかなかできるもんじゃありません。

彼女は最後にこう付け加えました。
「私が朝早くから晩遅くまで部活に没頭できたのは理解してくれている家族の支えがあったから。だから、少しでも家族に感謝の気持ちを伝えようと、『ありがとう』と言う回数を増やそうと思っています。小さいことなんですけどね。」

部長さんと話していて、近いうちに山陽女子中学・高校の吹奏楽部は全国に名だたる実力をつける日がやってくるのではないだろうかと期待しています!!

野村 泰介(のむら たいすけ)

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長
今年創立125年の女子校の広報を担当しています。岡山市内唯一の女子校として、その特色をアピールできればと思います。

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