2009.07.13
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学びの意識の継続はむずかしいな

明石市立王子小学校 主幹教諭 原田 幸俊

 3年生の今の時期は、2つのロング単元が重なり子ども達の興味関心を持続させることの難しさを感じています。インフルエンザの影響や校舎の耐震化工事の影響で運動会の春実施という事情が関係していることもあるのですが、社会の校区探検に総合的な学習を絡めて自分たちの校区を見つめ直す単元と年間を通じて実施している環境体験活動の校区の自然観察が並行して学習活動が展開されています。

 この2つの活動は、校区を見つめるという意味においては大きな「総合的な学習の時間」のテーマでくくられていくのですが、校区探検の発表に向けての活動に意識を向けさせようとすると自然を見つめる活動がややもすると子ども達の意識からとんでいます。というより私自身の働きかけの比重が校区探検のまとめの方にシフトしているのです。

 当然ロング単元においては、そのようにしながら意識を継続させ、ポイントポイントで学びを深める活動を取り入れていけばいいと思います。ただ、季節は大きく変化しています。梅雨のこの時期一雨毎に子ども達の植えたホウセンカでさえ一日一日成長していきます。幸い学校の学習園は子ども達の誰かがその変化に気がついてくれ、報告してくれることで大きな変化は見逃さずにすみますが、学校の敷地内での自然ですら久しぶりに観察活動をすると、バッタ等の昆虫が活動を始めていますし、王子の庭の池の様子も水の中の生き物がずいぶん活動的動き、植物も夏の姿に大変身していました。

 王子の庭のこの変化は、季節の変化によるものと王子の庭の大木の剪定によって太陽の恵みが降り注ぐことによって見られる変化と二つのことが関係しています。そのことにも目を向けさせていく必要がありますし、校区も自然に今目を向けさせる良い時期なのです。

 しかし、この活動に比重を置くと校区探検のまとめの活動から子ども達の意識がスーと抜けていくのが見えるような気がします。当然私の単元構成の甘さもあるのですが・・学習意識を持続させる事の難しさを感じている今日この頃です。

 今年は、夏休みの後半にインフルエンザによる休校措置の関係で5日間の登校日がありますので、このあたりも利用して子ども達の学びの意欲を引き出して今年ならでは学びを引き出してやることが出来ればと考えています。

原田 幸俊(はらだ ゆきとし)

明石市立王子小学校 主幹教諭
小学校の低学年の教育に関心があり、細々と研究を続けています。特に生活科や幼少の連携について興味があります。韓国の教育についても低学年教育はいろいろ共通点が多く興味を持っています。

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