2009.07.14
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恐ろしい光景

(株)グリーンメイト・塾講師 坂本 真由美

今回は教育関係とはかけ離れた内容に
なってしまいます。
先日、私は仕事が休みの日に
大手スーパーへ買い物に行きました。

食料品売り場ではないので
平日昼間ということもあってか
お客さんはまばらでした。

私は目的の物を手に取り、
レジに向かう時、壮絶な光景を
目にしました。

私のほんの2~3m前で40代位の男性が
ヒドイ痙攣をして
付き添いの方が「大丈夫か~!」と
大声で声を掛けていました。
(その声を掛けていた方は後に、
一緒に買い物に行かれていた同僚の方と
解りましたが)

私が初めて見るその光景に驚いた瞬間、
痙攣し仰向けに倒れている
男性が泡を吹き始めました。

咄嗟に「気道確保しなくちゃ!」と
思って男性のスーツのジャケットの背を
掴み横向きにしました。

瞳孔が開いたままでしたが、
胸に耳を当て、「心臓は動いてる!」と
確認して…!

そして男性が歯を食いしばっているので
私は自分の指にタオルハンカチを
巻いて渾身の力を込め、口を開けさせました。
舌を噛んでいたようで出血していました。



そんな時、50代位の女性もそばに来てくれ、
男性の背中をさすったりして
一緒に「大丈夫!大丈夫だからね~!」と
叫んでいました。

その見ず知らずの女性と一瞬にして
「この人を何とか助けなければ!」と
強い思いが繋がった気がしました。

私も無我夢中だったので、何分間の出来事だったのか
定かではありませんが、
ようやく店員さんが
「今、救急車呼びましたから~」と!

しばらくして話は出来ませんでしたが
男性の意識が戻った様で、
救急車を待つだけになりました。

その男性は意識がなく瞳孔が開いているにも
関わらず、私の両腕をものすごい力で
掴んでいました。相当苦しかったんだと
思いました。

赤の他人であるその50代位の女性と私は
男性と一緒にいた同僚の方が居るので
「私達はもう帰りましょうね」と。

その女性は、本当に「爽やかな去り方」を
しました。

結果、その男性が誰なのか、一緒に
一瞬でも支えあったその女性は、
何処の誰かも知りません。

ただ、私は
これを「美談」の様に書きたかったのでは
ないんです。

正直、周りで遠巻きに見ていた大人が
数人いた事が何だか情けなくて…
野次馬の様に、そばでは見ない、でも遠巻きに
何だか様子覗い!
(後で、思い返したら、怒りが込み上げました)

その時間帯だったので周りに子供は
いませんでしたが、
咄嗟の緊迫・逼迫した状況下で、
「今、自分が出来る事を精一杯する大人」で
いたいと思いました。

私は、簡単な「緊急時」の蘇生法(?)を
昔、聞いた事がある位で
(心肺停止の時の人工呼吸法やみぞおちから
指2本分上の部分を手のひらで圧迫…位)で
詳しくは、ないんですが(*_*)

今、AEDもあちこちに設置されています。
もちろん使った事はないんですが、
次女が高校生の時、部活でキャプテンは
使用方法の講習を受けなくては
いけなかったらしく、そんな事も
思い出しました。

「人として大事な事」って勉強が出来る事だけ
じゃないんだな…

今回、私自身、とても大きな経験になりました。

坂本 真由美(さかもと まゆみ)

(株)グリーンメイト・塾講師
19才・18才ふたりの娘を持つ“ママ講師”です。私自身「ほんわか子育て」をしてきました。子育て経験や講師としての経験を活かし、私なりにメッセージを書けたらいいなと思っています。

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