2009.05.27
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“子”率―前編

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長 野村 泰介

「山陽花子」―入学願書の記入例に書かれている名前です。女の子の名前のスタンダートといえばやっぱり「O子」さん。

しかし、ここ数年、読むのが難しい名前の生徒が多くなってきたような気がします。なんといってもスタンダードだと思っていた「O子」さんが激減しました。私の世代では同級生の女の子の半分くらいは「O子」さんでした。さらに私の親の世代(所謂「団塊の世代」です)ではほとんどが「O子」さん。

ある日、生徒に「今、クラスにO子さんって何人いる?」と聞いてみました。その生徒は「えー、そんな子いまどきいないんじゃない?」と答えました。今の10代にとって「O子」さんは時代遅れの名前のようです。

いつごろから「O子」さんは少なくなったんだろう???

こんな疑問を持った私は生徒といっしょに調べてみることにしました。まずはインターネットのサイトで「生まれ年別ベスト10(女性)」でそれぞれの時代の名前の流行を追ってみました。すると、大正時代から昭和50年代前半までは日本女性の名前のスタンダードはまぎれもなく「O子」さん。ところが、昭和50年代末より急激に「O子」さんはベスト10から減っていきます。平成に入ると「O子」さんがベスト10に入ることが稀になります。

だんだん面白くなってきました。

次にあたったのが図書館書庫に保管されている120年分の同窓会名簿。全部で2万人強の女性の名前のアナログデータベースから、「O子」さんの割合、すなわち“子”率を調べてみました。
私と生徒1人、合わせて2人での作業のため、とても全部を調べることはできません。そこで、今から100年前の1909年(明治末期)、1919年(大正時代)、1939年(昭和初期)、1959年(高度成長初期)、1979年(安定成長期)、1989年(平成時代のはじまり)、1999年(平成不況期)、2004年(21世紀突入)、2009年(今年です)の9年の卒業生の名前をピックアップしました。

すると面白いほどきれいな結果がでたのです。

気になる集計データは・・・次回お届けします。

野村 泰介(のむら たいすけ)

学校法人山陽学園 山陽女子中学・高等学校広報室長
今年創立125年の女子校の広報を担当しています。岡山市内唯一の女子校として、その特色をアピールできればと思います。

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