2009.01.06
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「立派な大人」? 何を学ぶのか何を学んできたのか

東京都 栄養教諭 宮鍋 和子

「立派な大人になるための勉強をすることです」
年末最後の朝礼での校長先生からお話。
(2期制なので終了式がありません)
「冬休みを迎えるにあたり、学校がお休みの間、何をしたらよいのか、お手伝いをすることで、大人の仕事を学べるかもしれない。勉強の遅れているところを補えるかもしれない。それぞれ、立派な大人になるためにはどうしたらよいのか考えて行動するように。(簡略)」とのこと。
この、冬休み、子どもたちはどのように過ごしたのでしょう。

今年も、新年早々スーパーが初売りをしていました。暮れも31日まで買い物ができました。それは、便利であるようで、お母さんやお父さんを年末年始まで仕事に駆りだし、新年の準備を家族そろって整えられない家族を増やしています。お節料理も、1日ぶんだけあれば、後は、近所に買いに行けばなんでもある。お節料理さえ「みんなが食べないから」と用意しない家も増やす結果となってはいないでしょうか。お正月の朝さえ、子どもだけで過ごさなくてはいけないという事態をつくってはいないでしょうか。

「立派な大人」とはどんな大人なのでしょう。子どもたちは大人達の様子をとてもよく観察しています。どんなことを考え、どんな行動をとっているのか、深く考えることはできなくても感じ取る力は持っています。

“何が一番大切なのか”それを示してあげる。示してあげられる。考え、感じる場を作ってあげる。
学力とは学ぶ力。何を学ぶのか、大人達は何を学んできたのか。
毎日食べる「食」を通して、今年も多くのことを子どもたちと一緒に学び、考え、感じることができればいいなぁと思います。

皆様にとりまして今年も健康で幸多き1年でありますように。


【伝統行事・行事食を伝えよう】
七草粥
 みなさんの家では、1月7日に『七草粥』を食べますか?

 お正月のご馳走攻めで疲れた胃を休ませるとともに、薬草効果のある七種類の食材を食べることで、1年間の健康を祈願します。

食べ過ぎ・飲み過ぎ(ジュースも)の人には特に食べて欲しい行事食ですが、そうでなかった人も、体をいたわる食生活の知恵として味わい、後世の人にも伝えてほしいと思います。

せ り  :消化を助ける。鉄分が多く、増血作用を促進する
なずな  :視力によく、風邪気を去り、五臓によい
オギョウ :吐き気をとめ、痰を除き、熱をとる
はこべら :利尿。たんぱく質が豊富
ほとけのざ:歯痛を和らげる
すずな(かぶ):痰をとり、のどを潤す。発声をよくする。下痢とめ
すずしろ(大根):痰をとる。
. 「ジアスターゼ」という酵素が含まれ消化を助ける

4~5人分 
 米2カップに水7カップ 七草セット1こ
又は、 芹30gかぶ大1個(葉付き)大根2cm大根菜少々

写真:春の七草
   七草うどん
   お節(お恥ずかしながらわが家の・・・)
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宮鍋 和子(みやなべ かずこ)

東京都 栄養教諭
定時制高校、聾学校(高・専)、中学校と勤務し、2007年春より小学校に勤務することになりました。学校給食を通して、子どもたちと一緒に、成長できたらと思います。

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