2008.11.21
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バリ? パリ?

津田塾大学 国際関係学科4年 おおうみ のぼる

子供のとき、学校で教わることはリアリティに欠けるものだった気がします。
社会科で地図帳を見ても、それは図のようなものでしかなく
国語の授業で古典に触れても、小難しい言葉の羅列にしか感じられませんでした。
世界や時代を想像することは、簡単ではありません。

★ ★ ★

「机の上のもの」ではなく
「現実的なもの」
勉強はそうでなければならないはずです。
だから
勉強の第一の目的が「成績を上げる」では、生徒も教える側もいつか息苦しくなる。
最近、気持ちが忙しくてすっかり忘れていました。

★ ★ ★

先日、社会人になった先輩講師に会いました。
「最近、楽しい?」
との一言に、私は言葉が出てきませんでした。
センセイがこれでは、生徒は楽しいはずありませんね。
楽しくなければ、勉強は苦痛になってしまいます。

★ ★ ★

生徒と旅行の話になりました。

生徒A「ぼくね、今度、タイに行くんだよ」
わたし「私も行ったことあるよ」
生徒A「え、どこ? バンコクならぼくも前に行ったよ」

小学生の口からバンコクという言葉が出てくるとは。
ちょっと感激。
しかも、彼にとって、バンコクはただ地図上にある点ではなく、バイクや車が行き交い、市場には人がごった返すリアリティなのです。
私も、旅行はかなり意識的に行ってきましたが、授業で生かすように心がけていこうと思います。

★ ★ ★

わたし「そういえば、私も今度パリに行くよ」
生徒A「え、パリ? バリじゃなくてパリ? バリなら行ったことあるよ」

うーん、生徒は面白い。

おおうみ のぼる(おおうみ のぼる)

津田塾大学 国際関係学科4年
2005年4月、自転車サークル「なかよしさいくる」に入会。同年6月、文芸サークル「無知の知」を創設、現会長。 書くことに自分勝手な塾講師。

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