2008.07.14
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クロール75mを泳ぎ切る。

明石市立王子小学校 主幹教諭 原田 幸俊

これは、本校の4年生の水泳学習の目標のひとつである。
学習指導要領の体育の水泳のところを見ると
(1) 自己の能力に適した課題をもち,クロール及び平泳ぎの技能を身に付け,ある程度続けて泳ぐことができるようにする。
と記述されている。この「ある程度続けて泳ぐことができる」、これが75mかというと必ずしも当てはまらないかもしれない。実際、1/3程度の子どもが目標に達しないで夏休みを迎えることになる。その子たちは、夏休みの水泳教室に参加し75mをめざす。

なぜ,75mなのか? それは、今の6年生の姿をみればおわかりいただけるかもしれない。顔を上げての平泳ぎでエーンヤコラとかけ声をかけながら、リズムに合わせゆっくり長い距離を泳ぐ練習をしている。

これはこの夏休みに日本海(兵庫県は日本海と瀬戸内海、太平洋に面している県なのである。)の海岸に出かけて臨海合宿に参加するのであるが、そこで650mの遠泳に最終的に挑戦する。子どもたちにとってなかば伝統的なイベントとも言え、上級生のこれまでのやりきった姿を見て、自分たちも頑張る気持ちや遠泳に挑戦する気持ちを膨らませて行くことになる。その延長線上にクロール75mがあり、4年生の子どもたちもその目標に向かって頑張るのである。

学校には、その学校ならではの行事や取り組みがあり学校文化が存在し、その今まで積み上げられたものを土台にして新たな学校文化が創造される。今年の6年生の臨海合宿でも子どもたちは大自然を相手に新たな学びを深めて行くに違いない。

原田 幸俊(はらだ ゆきとし)

明石市立王子小学校 主幹教諭
小学校の低学年の教育に関心があり、細々と研究を続けています。特に生活科や幼少の連携について興味があります。韓国の教育についても低学年教育はいろいろ共通点が多く興味を持っています。

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