2008.06.24
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とうもろこしがしゃべったよ!!

東京都 栄養教諭 宮鍋 和子

「なかなか、きいろくならないよぉ!」
「先生!みてみて!でてきたよ」
教室の中は大さわぎ。先週の木曜日、2年生がとうもろこしの皮むきをしてくれた時の事です。

昨年は、1時間目に急いでむいてもらったとうもろこしですが、今年は、1時間目にスケッチ、その後皮を全部むいて、最後に皮をつかって人形をつくることに。1枚ずつ、丁寧に皮をむいていくと、なかなか実にたどり着きません。「え~まだある」「まだ、でてこないよぉ」ちょっと、飽きてきたかな?という悲鳴をあげている子どもには、「たくさん着ているね。みんなは、何枚着ているのかな?」「え~とぉ」シャツの襟の部分から中をのぞき、服を数えはじめます。「2まい」「そうかぁ。とうもろこしさんは何枚きているのかなぁ。暑くないのかね。」と声をかけると、再び一枚ずつむき始めます。

「できたぁ」「わぁ!きれい!」「きらきらしている!」やっとでてきた黄色い実は、子どもたちに様々な驚きと発見を与えてくれました。大変な想いをしたからこそ味わえた感動でしょう。「あのね、あったかかったんだよ」「そうかぁ。とうもろこしさんも生きているんだよ。とりたては、みんなと一緒で息をしているんだ。みんなもあったかいでしょ。」“いのち”とふれあった一瞬でもありました。

 スケッチをしている子どもたちに「ひとつの実から1本のひげがはえてくるんだよ。だから、ひげがたくさんあるもののほうが実がおおいんだよ」と声をかけると、「茶色いほうがいいんだよね」と元気な声が。「よく知っているねぇ」「お母さんが言ってた」
日常のちょっとした会話がむすぶ親子の絆。お母さんと食べたとうもろこしも、きっと甘くておいしかったのでしょうね。


写真上:なかなか実がでないよぉ
写真中:なにか、におうぞ?
写真下:かわいい人形ができたね。
DSCF0635.jpgDSCF0630.jpgDSCF0666.jpg

宮鍋 和子(みやなべ かずこ)

東京都 栄養教諭
定時制高校、聾学校(高・専)、中学校と勤務し、2007年春より小学校に勤務することになりました。学校給食を通して、子どもたちと一緒に、成長できたらと思います。

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