2008.04.30
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わかる・できる授業のための教室のICT環境

株式会社内田洋行 教育総合研究所 山田 智之

今回は私の担当している共同研究プロジェクト「UNIQUE」の話です。

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「UNIQUE」は,内田洋行とメディア教育開発センターとの包括連携協定に基づいて取り組んでいる共同研究プロジェクトの名称です。

UNIQUEでは,ICTを活用したときの学校の業務改善についてや,理想の学習環境などをテーマに,調査・研究・開発を行っています。

プロジェクトは2006年度からスタートし、今年で3年目になります。
これまで次のような研究をしてきました。

・教員の多忙感に関する調査
・先生方の効率的な情報収集を支援する情報配信システム研究
・日本の教室のICT環境に関する調査および日英比較


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ICTを活用することが、児童生徒の学力に寄与することは、メディア教育開発センターの調査から明らかになっています。

また、ご存知のように教える道具としてのICTの有効性は教育現場でも既に広く認知されています。
PC、プロジェクタ、実物投影機など、普通教室にもICT機器が入ってくるようになりました。ただ、教室のICT環境がスイッチ1つで授業中いつでも使える状態になっている先進諸国に比べると,日本の教室はICT機器を「設置する」「調整する」などの手間がかかり,教室でのICT活用が日常化されるにはまだ障壁があるというのが現状ではないでしょうか。

予算厳しい折、各自治体におかれては教育予算の確保に様々な工夫をされていることを耳にします。
よりよい授業、わかる・できる授業のためにも,教室のICT環境整備はもっと重視されて欲しい、と強く思います。

平成19年度の研究成果として、UNIQUEでは「わかる・できる授業のための教室のICT環境」という本を出版します。
http://www.manabinoba.com/index.cfm/9,9877,26,1,html

この本には全国からの40余りの実践・提言が掲載され,ICTを活用した授業やそのための学校経営,教育行政のヒントが掲載されています。
是非、全国の先生、そして教育委員会の方に読んでいただければと思います。

UNIQUEは今年度さらに教室環境に関する研究を進め、日本の実態に合った教室のICT環境を提案・提言していく予定です。

記事に関連して・・・
ICT活用「日常化」へのヒント~たくさんの先生に「はじめの一歩」を届けるために~
http://www.manabinoba.com/index.cfm/6,8301,14,1,html
unique_book_sumb.jpg

山田 智之(やまだ ともゆき)

株式会社内田洋行 教育総合研究所
教育の情報化が進められていた99年~を学生時代として過ごしました。「先生をサポートする仕事をしたい」と思い、内田洋行に入社。現在は受託事業、共同研究プロジェクトなどを担当しています。

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