2008.02.02
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ゲーム機を教室で活かすいくつかのヒント

立教大学コミュニティ福祉学部兼任講師/(有)教材ドットコム代表取締役社長 吉田 喜彦

普段の授業でもプロジェクタを使いたい、そんな先生も多いと思います。

しかし、もっと生徒を惹きつけるITツールがあります。

それはゲーム機です。

ニンテンドーDSを代表とするポータブル型のゲーム機です。

これらは、生徒にはすでに身近なツールとなっていて、利用において心理的な壁はほとんどないといっても過言ではありません。

最近になって、教育の現場でもそれらを利用しようという動きが活発になっています。

 * * * * *

最も有名な事例は、次の事例です。

大阪電気通信大学 ニンテンドーDS プロジェクト
http://www.osakac.ac.jp/ecip/ds/

ニュース番組や新聞などにも取り上げられ注目されています。

大学のサイトで紹介されていますのは、「予想を出し合い、実験で確かめていく過程を積み上げ、科学を体験的に学ぶ(抜粋)」事例です。

実はニンテンドーDSは、世界で最も普及している無線LAN端末の1つなのです。

この機能を利用して、生徒からの反応をリアルタイムに授業に取り込もう、という試みです。

たしかに・・・、

「ここまでわかったかー??」

とクラス全員に問いかけても、なかなか意思表明をしないものですよね。

しかし、こういった端末で、簡単に送信ができれば、より意見が吸い上げられるかもしれません。期待が寄せられています。

 * * * * *

これ以外にも、ソニーのPSPというゲーム機でも無線LANが利用できます。
しかも、PSPでは標準でインターネット閲覧が出来ます(ニンテンドーDSでは別途ソフト購入によりインターネット閲覧が可能)。

とくに、PSPは画面も大きく、描画も秀逸なので、ニンテンドーDSよりも多くの情報をブラウジングできます。

PSP自体は2万円程度で購入可能で、

クラス40人×2万円=80万円!

なんと100万円せずに、1クラス分のネット端末が手にはいるのです。

プリント配布とはまた違った資料配付が可能になります。研究予算などでぜひ獲得してはいかがでしょうか。

 * * * * *

最後に興味深い事例をご紹介しましょう。

ニンテンドーのWiiリモコンを使ったホワイトボードシステムです。

カーネギメロン大学の教授が、動画共有サイトYOUTUBEで発表し、全世界でまたたくまに話題になりました。

Wiiリモコンを使い、プロジェクタで投影したPC画面に、直接ペンで描くことができるのです。

Low-Cost Multi-touch Whiteboard using the Wiimote
http://jp.youtube.com/watch?v=5s5EvhHy7eQ

直接ペンで描ける迫力は、何物にも代えがたいものです。この興味深いシステム、私もいつかトライしてみたいものです。

 * * * * *

ゲーム機は教室で活用できれば、生徒の興味を惹くことは間違いありません。紛失や故障のリスクなどはありますが、ぜひとも使いこなしてみたいですね。

みなさんで、事例をお持ちの方、ぜひコメント、ツッコミお待ちしています。

吉田 喜彦(よしだ よしひこ)

立教大学コミュニティ福祉学部兼任講師/(有)教材ドットコム代表取締役社長
情報系専門学校教員から独立し、97年より企業研修や大学、地域での生涯教育など教育活動を展開しています。研修講師ブログにて日々を公開中。

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