2020.03.18
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『困ったらここへおいでよ 日常生活支援サポートハウスの奇跡』

『困ったらここへおいでよ 日常生活支援サポートハウスの奇跡』(林真未 著、東京シューレ出版刊)をご紹介します。

学校の枠組みの中では、どうにも手を尽くすことができない背景を持つ子どもがいたとき、教員はもどかしい思いを抱える。連携先の支援機関には、思うような支援はない。職を超えて自分で動きたくても、やはり思うようにはいかない。
そんな時、こんな場所があったら、どんなにかいいだろうか。
「今までぶつかってきたすべての壁を取っ払った支援がほしかったんだけど、ないからさ、そんなら自分で作っちゃえって……」(山本さん)
そんな思いから生まれた、365日24時間、いつでもだれでも受け入れる家族支援施設「サポートハウス」。……といっても、実は、石川県金沢市の築70年の小さな木造貸家。サポートハウス創設者・山本実千代さんの自宅だ。
支援が必要な子を、家族を、まるごと受け止めて支えるために、彼女は、自宅も生活もすべて開いて暮らしている。時間的な制約も、書類等の手続きの制約もなく、「サポートハウス」は、どんな要望にもすぐ対応する。
この本は、そんな奇跡のような場所・サポートハウスの実践や誕生にまつわる秘話、集う人々、そして山本さんの生い立ちなどを、あますところなく描いた本。
子どもを支えるとは、親を支えるとは、リアルにはこういうこと。この本の中には、想像以上の現実がある。

『困ったらここへおいでよ 日常生活支援サポートハウスの奇跡』

著者:林真未
価格:1600円+税
発行:東京シューレ出版

【著者紹介】1964年東京生まれ。立教大学卒。25歳のとき、女子高生コンクリート詰殺人事件に衝撃を受け、犯罪予防の根源は人が幸福に育つことと家族支援者を志す。3人の子育てをしながら教育、真理、福祉を独学、39歳のとき通信教育でカナダ・ライアソン大学家族支援職資格課程を修了。日本人初のファミリーライフエデュケーターとなる。44歳で教員免許を取得、現在、公立小学校教員として勤務。子ども家庭支援センター、子育てひろば、小規模保育園などを運営する、NPO法人「手をつなご」の理事でもある。

構成・文・画像:東京シューレ出版

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