2018.01.03
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『ブラック部活動―子どもと先生の苦しみに向き合う―』

新刊『ブラック部活動―子どもと先生の苦しみに向き合う―』(内田良 著、東洋館出版社 刊)をご紹介します。

部活動の問題点を解き明かし、社会問題化への火付け役となったベストセラー

部活動には素晴らしい価値がある。
だからこそ、過熱する現状を改善し、あるべき姿へと戻さなければならない。
教員や生徒の側に立った温かさに多くの読者の共感を得る。
全国五大紙・テレビ・ラジオ・各種雑誌等50以上のメディアで注目 × 大増刷!

【本書の章立て】

はじめに
第1章 「グレーゾーン」を見える化する
第2章 自主的だから過熱する――盛り上がり、そして降りられなくなる
第3章 自主的なのに強制される――矛盾に巻き込まれ、苦悩する
第4章 強いられる「全員顧問」の苦しみ
第5章 教員の働き方改革――無法地帯における長時間労働
第6章 素人が顧問
第7章 過剰な練習、事故、暴力――苦しむ生徒の姿
第8章 先生たちが立ち上がった! 
第9章 未来展望図――「過熱」から「総量規制」へ
座談会 部活動のリアル 内田 良/真由子/藤野悠介
おわりに

【おすすめポイント】

○顧問はサービス残業かつ実質強制。半数は競技の素人
○自主的・自発的な活動のはずなのに生徒は強制参加
○練習なら廊下を走っても許される? それは部活動が「グレーゾーン」だから
○データが示す活動時間・教員の負担増。先生達に頼るのはもう限界
○週3日でも十分! 自主的・自発的に楽しめる部活動の未来展望図とは

多くの人が慣れ親しんできた部活動。「部活動を通した成長・結びつき」「規律の向上」といった教育的意義が繰り返し強調されてきた。しかしその裏には、大きな矛盾や生徒・教員の負担が覆い隠されている。

教育課程外の活動である部活動は、本来教員の業務ではない。にもかかわらず、「顧問をするのは当然」とされ、強制的に割り振る学校が大半。早朝から夜まで、土日も休まず行う部活動は多い。同時に、自主的な活動である部活動への生徒「全員加入」を強制する自治体・学校も少なくない。

「教育」「子どものため」という題目の裏で何が起きているのか。統計データや子ども・先生の声から示されるのは、先生・教師が疲弊する「ブラック部活動」が多くの学校で行われているという事実である。

本書のねらいは、部活動の全廃ではなく、双方がほんとうに自発的で、過度の負担のない部活動へ向かうことにある。そのためには、現状をエビデンスに基づいて正しく見通し、悩み苦しむ生徒や先生の声に耳を傾け、あるべき部活動の姿を探っていくほかない。

『ブラック部活動―子どもと先生の苦しみに向き合う―』

内田良 著
価格:1,400円+税
四六判 256ページ

文・構成:東洋館出版社・書籍編集部/雑誌編集部

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