2007.07.30
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今 教師に必要な力

埼玉県朝霞市立朝霞第十小学校 教諭 北川 誠

「先生こんな保険があるんだけれど…」馴染みの弘済会のおばちゃん(失礼)が薦めるのは学校や担任が保護者との法律的なトラブルに巻き込まれた際、弁護士費用や訴訟費用が保証されるという新型の保険。ここのところ自衛する教員の加入が相次いでいるとのこと。 

「モンスターペアレント」――最近ニュースでよく耳にするようになってきた。これらの言葉自体は人格否定につながることばなので、個人的にはあまり好きではない。しかし以前に比べて確かに学校に対して理不尽な要求をする親は年々増してきており、学校だけでは対処しきれないほど、ひどくなってきている事実も確かにある。

 増加した原因として専門家各氏は、地域のつながりが薄れ、学校に対する不満や自己のストレスのはけぐち口が直接教師に向かうようになった。また自子(自己ではない)中心主義の表れではないかと見ているようだが。

 私は少しマスコミが騒ぎすぎるのではないかなとも思う(冒頭の保険についても同様)。学級保護者会等で参会者の保護者はつい、愚痴と意見が混ざるような時がある。
 例えばよく例に出されるのだが
・ 母親が起きられないので学校で子供を起こして欲しい。
・ 部活動のユニフォームは学校で洗って欲しい
・ 学校で携帯電話を取り上げたら、その間の料金を日割りで負担してと迫る
 これってよく考えると本気で言っているとは思えない。まるでお笑いネタでは?単なる愚痴を拡大解釈しているのではないのだろうか?

 私はこういうときこそ教師のコミュニケーション能力が問われるのではないかと思う。 ムキになって「近頃の親はとんでもない」と思うより笑い飛ばしてしまうような度量も必要なのではないかとも思う。 また落ち着いて対応して穏便にかわすテクニックを身につけなければいけないのではないかと思う。
 多分これって愚痴のたぐいをオーバーに報道しているのではないだろうか?
 (いやそんなことは甘い。もっと深刻な事態が起きているという人ご意見下さい。)
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北川 誠(きたがわ まこと)

埼玉県朝霞市立朝霞第十小学校 教諭
「駄洒落」を立派な日本の文化・言葉の見立てと考え、子どもたちからは「先生 寒~い」と言われてもめげず連発してます。モットーは「花には水を人にはユーモアを」。

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