「え? 北海道出身なの? それならスキー上手なんでしょ?」
北海道出身の若者が就職なり進学なりで本州(内地)の都会に出ると、必ず言われるセリフである。
この問いかけに対する答えは? そう、人それぞれである。北海道人だからスキーが上手、というのは残念ながら言い切れない。
北海道と言っても北は稚内から南は函館、東は根室から西は我が檜山地方(離島は除きました。ごめんなさい) までいろいろな気候がある。積雪はほとんどなく冬のスポーツはスケート、という苫小牧や釧路地方もある。
さて、積雪のある地方では当然スキーが楽しまれている、と言いたいが、これまた問題がある。昨今は不景気や若者のスキー離れ(小遣い銭はほとんどケイタイ代?)などで、北海道のスキー場も一部を除き、閑散としているのが現状である。
そこで、学校でのスキー授業はどうなっているのか、ということについて触れたい。
まず、数字から。北海道でのスキー授業の実施率(昨年度の道教委調べによる)は
小学校・・・74.2%
中学校・・・52.3%
高 校・・・74.2%
である。5年前に比べ、小学校は横ばい、高校で7.5%、中学校で5.5%の減少だそうである。原因として、体育の授業時間数の減少、少子化の影響による学校の小規模化で複数の体育教師がグループ別スキー授業に対応できない事情、などが挙げられた。
本校は? 今回の題名を読めばわかるだろうが、かなり強力に推進されている(ことに赴任した今年度驚いているのだが)。
低学年、中学年、高学年とも、歩いて10分の町営スキー場で2ないし3回(1回に2時間、低学年はグラウンドでの初心者講習もある)+函館近郊のスキー場へ2回(バスで1時間程度かかる)という時数を確保している。課題の指導者・指導体制であるが、こちらが豪華である。
各担任教師(2名)・管理職いずれか1名・養護教諭・授業の空きの教師、これだけなく、保護者ボランティアにも手伝っていただいている。状況によっては、指導陣が総勢12名を超えることさえある。これだけ整えば盤石である。
前述したが、スキーはレベル別の指導が不可欠の教材である。また、安全面の確保も不可欠である。それを考えると、仮に40人の児童を6つに分けた場合、12名の指導者がいると、各グループに2名配置できることになる。先頭をデモンストレーションしながら滑る指導者、最後尾を安全を確認しながら滑る指導者、という素晴らしい体制である。
一般のスキースクールででは、グループに2名の指導者がつくことは滅多にない。例外は、いわゆるVIPのお客様が生徒となった場合であった。もちろん皇室関係者の場合はSPもつくのだが(義妹が彬子女王の指導を担当している)。
これは見方を変えると、指導者ボランティアがこれほど協力してくださるのは「学校が開かれている」ということも言えるのではないか。
今回の小文で、何が言いたかったのか、と言われたら「保護者ボランティアと開かれた学校のやさしい関係」でしょうか・・・。
まとまりがないが、その2へ続きます。
北海道出身の若者が就職なり進学なりで本州(内地)の都会に出ると、必ず言われるセリフである。
この問いかけに対する答えは? そう、人それぞれである。北海道人だからスキーが上手、というのは残念ながら言い切れない。
北海道と言っても北は稚内から南は函館、東は根室から西は我が檜山地方(離島は除きました。ごめんなさい) までいろいろな気候がある。積雪はほとんどなく冬のスポーツはスケート、という苫小牧や釧路地方もある。
さて、積雪のある地方では当然スキーが楽しまれている、と言いたいが、これまた問題がある。昨今は不景気や若者のスキー離れ(小遣い銭はほとんどケイタイ代?)などで、北海道のスキー場も一部を除き、閑散としているのが現状である。
そこで、学校でのスキー授業はどうなっているのか、ということについて触れたい。
まず、数字から。北海道でのスキー授業の実施率(昨年度の道教委調べによる)は
小学校・・・74.2%
中学校・・・52.3%
高 校・・・74.2%
である。5年前に比べ、小学校は横ばい、高校で7.5%、中学校で5.5%の減少だそうである。原因として、体育の授業時間数の減少、少子化の影響による学校の小規模化で複数の体育教師がグループ別スキー授業に対応できない事情、などが挙げられた。
本校は? 今回の題名を読めばわかるだろうが、かなり強力に推進されている(ことに赴任した今年度驚いているのだが)。
低学年、中学年、高学年とも、歩いて10分の町営スキー場で2ないし3回(1回に2時間、低学年はグラウンドでの初心者講習もある)+函館近郊のスキー場へ2回(バスで1時間程度かかる)という時数を確保している。課題の指導者・指導体制であるが、こちらが豪華である。
各担任教師(2名)・管理職いずれか1名・養護教諭・授業の空きの教師、これだけなく、保護者ボランティアにも手伝っていただいている。状況によっては、指導陣が総勢12名を超えることさえある。これだけ整えば盤石である。
前述したが、スキーはレベル別の指導が不可欠の教材である。また、安全面の確保も不可欠である。それを考えると、仮に40人の児童を6つに分けた場合、12名の指導者がいると、各グループに2名配置できることになる。先頭をデモンストレーションしながら滑る指導者、最後尾を安全を確認しながら滑る指導者、という素晴らしい体制である。
一般のスキースクールででは、グループに2名の指導者がつくことは滅多にない。例外は、いわゆるVIPのお客様が生徒となった場合であった。もちろん皇室関係者の場合はSPもつくのだが(義妹が彬子女王の指導を担当している)。
これは見方を変えると、指導者ボランティアがこれほど協力してくださるのは「学校が開かれている」ということも言えるのではないか。
今回の小文で、何が言いたかったのか、と言われたら「保護者ボランティアと開かれた学校のやさしい関係」でしょうか・・・。
まとまりがないが、その2へ続きます。



久慈 学(くじ まなぶ)
厚沢部町立厚沢部小学校 教頭
北海道で小学校教員、今年は教頭職三年目。ニューデリー日本人学校での経験を生かし、片田舎から世界を、世界から片田舎を見つめつつ発信したいと思います。
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