2009.03.02
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『みんなで挑戦!「ネックスプリング」』(5年生「とび箱運動」より)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

1月29日に今年度第5回目の授業研究会が行われました。今回の授業は5年生の「とび箱運動」です。前回の2年生「とびばこ遊び」の授業研がありましたのでその成果とあわせて、高学年での器械運動の在り方を考えるよい機会になりました。

 授業者のT先生は鈴谷小の体育主任として積極的に体育的な活動や行事の推進を行っています。自信をもったぶれない指導を実践しており、児童や同僚から絶大な信頼があります。今回の授業に関しても夏休みから準備を始め、素晴らしい実践をしてくれました。

授業ではまず、2年生の授業と同じようにリズムダンスを取り入れた準備運動からスタートしました。心をリラックスさせながら体をほぐしていきます。また、鈴谷小の体育授の中で主運動につながる慣れの運動として取り入れられている「ぐんぐんタイム」でカエル跳びや手押し車、そして馬跳びなどの運動に取り組みました[写真1]。高学年になるととび箱に恐怖心を持っている児童もいるので、とび箱につながる運動を繰り返し行うことが大切であると感じました。

ぐんぐんタイムのあとはとび箱に取り組みます。ねらい1では今できる技をもっとうまくできるようにすることを目標に、開脚跳びや台上前転などの技に挑戦しました[写真2]。T教諭は各グループに声をかけながら児童の活動を見守りました。
ねらい2では共通の目標である「ネックスプリング」に挑戦します。様々な場を作り、技を完成させるためにはどんな練習をしたらよいかを考えながら一生懸命に自分がまだできていないポイントを練習していました[写真3]。

今回の課題となったことは、開脚跳びがまだできない児童がおり、その児童へどのようにかかわったらよいかということでした。なかなか授業の中でその児童にかかりきりになれない現状があります。T教諭は休み時間などにも積極的に指導していました。また、反対に技能が高い児童はどんどん高い段数で技を練習したがったり、もっとレベルの高い技をやりたくなったりします。その児童への対応をどうすればよいかということも課題として挙がりました。
指導者の先生からは「この授業で児童にどんなことを求めるのかというねらいから対応が決まってくる」というご指導をいただきました。鈴谷小としてどのような指導をしていくという方針を打ち立てていく必要性を感じました。

 今回の授業研究で課題となったところをきちんと全教員で共有化し、されにレベルの高い実践をしていけたらと考えています。来年度はさいたま市の先生方に向けて授業提案をします。その時に苦手な児童であっても、得意な児童であっても、全員が生き生きと活動して「できる!」という思いを感じられる授業実践をしていけるよう頑張りたいと思います。
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菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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