2013.07.22
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『新聞で石紹介』

さいたま市立海老沼小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

  1年生の国語に「こんないしをみつけたよ」という単元があります。児童が自分で見つけてきた石に名前をつけて、その理由とともに紹介をするという言語活動を取り入れながら学習を進めて行きます。児童にとって身近な石を扱うことで大変意欲的に取り組める教材だと思います。楽しく活動を行いながら、理由を述べる方法を習得していくことができます。

 

 今回の指導ではまず、新聞記事で石を扱っているものを児童に示しました。石にお面のような絵が描かれてある石についての記事や、ロシアに落ちた大きな隕石の記事などをみながら、児童は石についての関心を高めていきました。そして、これらの石に自分なりの名前をつける活動を行い、石の特徴を表す名前をつけることを意識づけました。児童は、お面のような石には「おめんいし」「おじさんいし」、隕石には「どっしんくん」「いんせきのいんくん」などのような名前をつけていました。

 

 石について興味をもってきたところで、生活科の学区探検に行きました。学区にある公園の様子を観察しながら、特徴のある石を集める活動も行いました。児童は夢中になって珍しい石を探していました。

 

「先生、こんな石が見つかったよ」

「先生、白くてきれいな石が見つかったよ。見て!」

 

など、大喜びで探していました。

 

 自分の紹介したい石が決まったところで、「石新聞」作りを行いました。これまで、生活科で朝顔の観察や学校探検の様子を簡単な新聞にまとめる活動を行っているので、石についての新聞もすぐに書くことができました。構成は、石の絵と見出し(石に付けた名前)と簡単な記事(名前をつけた理由や見つけた場所、見つけた時に思ったことなど)にしました。どの児童も、自分の石におもしろい名前をつけることができていました。

 

 石の発表会では、作成した「石新聞」と実物の石を示しながら友達に自分の石を紹介することができました。新聞に、石の名前とその名前をつけた理由が記してあるので、児童は迷うことなく紹介を行うことができました。

 

 今回、石の紹介で取り組んだことを生かして、これからいろんなものを紹介する活動ができるようにしていきたいと考えています。

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立海老沼小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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